平昌オリンピックでの日本人選手の活躍が日々の紙面を賑わしています。筆者が通う空手道場の子どもたちも、「オリンピックを目指したい」と胸を膨らませています。そんな中、今日の読売新聞に「中学の運動部廃止 提言」の見出しがありました。教員の多忙な環境を改善するための政策なのかと思い、記事を読みました。
それによると、自民党のスポーツ立国調査会が「地域スポーツの在り方に関する緊急提言」の骨子案をまとめ、運動部が直面する問題を上げています。少子化で部員が減り、単独校での活動の困難になっていることや競技経験のない顧問が多く、専門的な指導が難しいことなど、教員ばかりでなく生徒にとってのマイナス面も無視できません。
その問題を、中学の運動部を廃止し、地域スポーツと一体化することで改善しようというのです。全国の小中学校を拠点とした新たな総合型地域スポーツクラブの創設や既存の民間スポーツクラブの活用などを提起しています。このうち地域スポーツクラブとは、複数の種目を用意し、子どもからお年寄りまでの幅広い年代、また初心者から競技志向の人まで多くの人がスポーツを楽しむことのできる集まりです。
運動部廃止ですが、個人的には、いいのではないかと思っています。というのも、中学生の時、部活動には入らず、課外でスポーツを楽しんでいたからです。授業が終わり、陸上部が学校の周りを走っているのを横目に、そそくさと家に帰り、地域の空手道場やスイミングクラブに向かっていました。
どちらも、中学校の部活動になく、課外でやるしかありませんでした。自分に合ったレベルの指導や大人との関わり合い、さらには初心者や後輩の指導などの体験から、多くのことを学びました。また、学校単位の大会にも出場させてもらっていたので、何の不都合もなかったように思います。
とはいえ、これまで当たり前だった部活動がなくなれば、学校とのかかわり方や友人関係の築き方などに、変わる部分は多くあると思います。また、経済的な負担も増えてしまうのではないかという懸念もあります。
成長期にある中学生が、心からスポーツを楽しめる環境ができあがってほしいものです。
参考記事
21日付 読売新聞 13版 4面 「中学の運動部廃止 提言」