読売新聞の社会面に連載されている4コマ漫画「コボちゃん」。タイトル横にスピードスケートの格好をしているイラストが描かれ、気持ちが和みます。
ほのぼのしたといえば、放課後に小学生や中学生の勉強をサポートするボランティア先でもありました。いつも公民館で活動しています。宿題や復習が終わったら、畳のある和室を使いカルタなどで遊びます。ですが、昨日は違ったのです。なにやら上半身起こし、脚を押しだして、ポーズを取っています。小学生たちがスタートの体勢をいかにかっこよくできるか研究しているのです。「小平選手は怒った猫のポーズをイメージしている」と教えるとさっそく真似していました。
平昌オリンピックのスピードスケートの影響でしょう。14日のスピードスケート女子1000メートルで、小平奈緒さんは銀メダル、高木美帆さんは銅メダルを獲得。15日には表彰式が行われました。遊んでいた小学4年生の女の子はテレビで小平選手に声援を送ったそうです。「最後の一周が本当に苦しそうでたくさん応援したよ」と話してくれました。
彼女は運動が得意ではありません。そのため日ごろスポーツ中継は見ないようです。ですが、平昌オリンピックは開会式から楽しんでいます。というのも、「東京2020大会マスコット」の選定があったからです。これは五輪史上初の試みで、全国の小学生による投票で公式マスコットが決まります。自ら選ぶことで大会に関心を持ったのです。
東京オリンピックにはどのキャラクターがふさわしいのか。平昌大会の開会式で、マスコットの白虎「スホラン」とツキノワグマ「バンダビ」が出てきたときには、4年後へのイメージを大きく膨らませたようです。すべての選手が逆境にも立ち向かえますように。そんな願いを込め、一番早くて強そうなマスコット候補「ア」にしたそうです。市松模様や桜をあしらい日本の伝統と近未来をデザインしています。ちょっとしたきっかけでスポーツのすばらしさにふれることができました。
けがから復帰した人、年齢や体力の限界と戦う人。大会では様々な思いをもった選手が競い合います。その一人一人の挑戦する姿がメダルの色や有無に関わらず、私たちの心に響いてくると思います。これから始まるパラリンピックも見て欲しい。せっかく関心をもったボランティア先の子どもたちにも伝えてあげたいと思います。
参考記事:
16日 日本経済新聞(東京14版)社会面43面「 奈緒・美帆「次こそ金」 メダル授与式 渡部暁も雪辱誓う」
同日付 読売新聞(東京14版)1面「気持ちは500メートルに 小平」、社会面35面「コボちゃん(12728)」