私は「クレイジージャーニー」というテレビ番組が好きで昔からよく見ています。
今までで特に、戦場ジャーナリスト桜木武史氏のシリア内戦の取材を取り上げた回が印象に残っています。
桜木氏はシリア内戦の最重要地といわれていた都市「アレッポ」で反政府軍に従軍し、戦闘に参加する人々の日常の表情に迫りました。映像には破壊された建物、銃撃を防ぐために積み上げられた土嚢、飛び交う砲弾、そして絶え間ない銃声と爆発音が記録されていました。その一方で、過酷な状況の中でも楽しそうに食事をとり時には歌いながら踊る、人々の笑顔が印象的でした。戦闘という「影」とは対照的な明るさを感じました。
今日の朝日新聞朝刊の一面には戦闘が終わり勉強を再開できた子供たちの笑顔の写真が掲載されています。
アレッポ東部はロシア軍の軍事支援を受けたアサド政権軍が空爆を繰り返し、昨年12月に完全制圧しました。激しい戦闘から開放された町は復興に向けて歩み始めています。
復興には諸外国の支援が鍵となります。
ロシアやイランは復興をビジネスチャンスと捉え、商機拡大を狙っています。中国も一帯一路への参画を呼びかけるなど経済関係強化に積極的です。一方でアメリカはトランプ大統領のシリア戦略が不明瞭で閣僚の発言も統一を欠いています。
しかし、私は復興支援にビジネスの視点や政治的判断を持ち込むことに疑問を抱きます。