昨年11月23日のあらたにすの投稿記事。タイトルは【政治とカネ「猪瀬さん、あなたもか…」】でした。徳洲会グループから約5000万円の供与を受けていたにもかかわらず、猪瀬前都知事の収支報告書には記載がなく、政治資金規正法違反の疑いが浮上したあのニュースを扱ったものです。最終的に都知事辞任へと至りました。ケースが違うといえど、今回も「政治とカネ」が生んだニュースです。
小渕優子経済産業大臣の収支報告書に疑義が生じています。
支援者らを招いて歌謡ショーなどを楽しんでもらう観劇会。小渕氏によると、2007年以降から毎年催しているそうです。その観劇会費の2010年、11年の収支が合致しないことが判明しました。支援者らから支払われた金額は両年で計742万円。しかし、小渕氏の政治団体から会場となった明治座に支払われたのは計3384万円でした。その差額2642万円。
一体どういうことでしょうか。
考えられるケースは二つあります。一つは、支援者らが差額分を実際に支払っているケース。もう一つは、支援者らが支払うべき差額分を小渕氏の団体が肩代わりしたケースです。前者が事実ならば、虚偽記載のため政治資金規正法違反。後者ならば支援者らへの「寄付」に認定され、公職選挙法違反に問われる可能性があります。
さらに今朝の朝日新聞は2008年、09年の収支報告書には、支援者らから支払われた金額の記載がないことが新たに分かったことを報じています。日経新聞では、小渕氏が経済産業大臣の職を辞する意向を安倍首相周辺に伝えたと1面で報じています。
1年も経たないうちに2つも同様の問題を扱いました。金額もさることながら、そんな大金の収支管理がずさんである政治家の意識も一般人には理解できません。もう「政治とカネ」の記事が載りませんように…無理かな~。
【参考記事】
18日付 朝日新聞朝刊(大阪14版)1面「観劇会 収入記載なし」4面「『政治とカネ』野党攻勢」社会面「後援会員『参加費払った』」
同日付 読売新聞朝刊(同版)政治面「小渕氏疑惑に危機感」社会面「小渕氏2団体 疑念続々」
同日付 日本経済新聞朝刊(同版)1面「小渕経産相が辞意」3面「看板閣僚で波乱」