地球温暖化の防止策について話し合う国連気候変動首脳会合(気候変動サミット)が23日、ニューヨークの国連本部で開幕しました。安倍首相は演説で、発展途上国支援のため今後3年間で地球温暖化対策にあたる人材を1.4万人育成することを表明しました。
地球温暖化の影響は全世界でみられますが、温暖化に伴う海面上昇の影響を受ける島嶼国では被害は比べようのないほど甚大です。
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の今年3月の報告書によると、マーシャル諸島を含む太平洋島嶼国の海面上昇は、世界平均の4倍の速さで進んでおり、1993~2009年の17年間で年平均12ミリ上昇した。
環境計画政策調整局のブルース・キジナー長官は「我が国は気候変動の最前線に立たされている。小さな島だけにわずかな変化でも影響は大きい。避難する場所はなく、身動きが取れない状況だ」と訴えた。(読売新聞9/24朝刊)
『日本沈没』という小説や映画など様々なメディア化が行われた作品を読者のみなさんの多くがご存知だと思います。この作品の中で日本は「地殻変動の影響によって陸地が沈没する」という危機に立たされており、その土地に住む人々が抱える、国がなくなるという不安を描写しています。海面上昇によって国土消失の危機に立たされている島嶼国の不安に似た感情を、その原因は違えど日本国民も感じたのではないでしょうか。
地球温暖化の原因の一つとされている二酸化炭素を排出しているのは主に経済先進国、近頃では新興国の影響も大きいといわれていますが、双方とも島嶼国ほど直接的にかつ急激に温暖化の影響を受けてはいません。将来の環境に影響を及ぼすことが分かっていても現在の便利な生活、経済発展には代えることが出来ないのは危機感を感じられないからだと私は思っています。国や会社のレベルで環境に配慮した取り組みが進んでいても個人のレベルではそれほど環境への配慮は進歩していないのではないでしょうか。どうしたら私たちは環境に配慮するために-自らの行動を律しながら-生活できると思いますか?もしくは昔と比べて私たちは環境に配慮した行動をとるようになった、というご意見でも結構です。あらたにす読者の皆さんのご意見をお聞かせください!
【参考記事】
9月24付讀賣新聞朝刊(13版) 国際面「マーシャル諸島 迫る水没」
同日付日本経済新聞(14版) 1面「温暖化対策1.4万人育成」
同日付朝日新聞(13版) 3面「対温暖化 人材1.4万人育成」