夜間券で万博満喫 展示・グルメで異文化を知る

8月7日、初めて大阪・関西万博に行ってきました。夜間券を購入して午後4時に入場し、9時ごろまで満喫しました。印象的なパビリオンとグルメを紹介します。

夜間券は大人3700円で、平日券6000円よりも2300円安くなっています。現在はこれまでより1時間早い午後4時から入れる「トワイライトキャンペーン」が行われており、よりお得になっています。私は友人と訪れたのですが、熱中症の危険を考えて暑い日中を避けることにしました。この日は曇りだったこともあり、風が通って涼しかったです。

まず私たちが訪れたのはフランス館です。東ゲートからすぐの場所にあり、隣に立つアメリカ館とともに存在感を見せています。40分ほど並びましたが、入館待ちの人々に日陰を提供するパラソルが設置されていて、熱中症対策がなされている印象でした。ここではルイヴィトンのトランクやディオールの衣装など、フランスを代表するブランドの展示を見ることができます。また、日本とフランスの建造物の展示では、ともに2019年火災にあった首里城とノートルダム大聖堂のミニチュアが並べられ、それぞれのモニュメントも展示されています。修復を経て復活しつつある両者に思いを馳せました。ともに島にある厳島神社とモン・サン・ミシェルをしめ縄で繋いだ展示もあり、両国の友好関係を表していると感じました。

フランスパビリオンの展示(2025年8月7日 筆者撮影)

トルクメニスタン館には、SNSで話題になっていたことから訪れました。一際派手な外観で、ラクダのモチーフが印象的です。トルクメニスタンは独裁国家で、パビリオンの入口には額に入った大きな大統領の写真がありました。展示も他国とは一味違います。民族衣装や日本語の教科書、薬草のレプリカなどがありました。驚いたのは日用品が展示されていたことです。洗剤やカードも置いてあり、スタイリッシュな印象の他国より庶民的なものが並んでいました。トルクメニスタンに入国するには招待状が必要で、訪問は難しいそうです。知らない国、行かないであろう遠くの国のことを知れるのも、万博ならではです。

トルクメニスタンパビリオンの外観(2025年8月7日 筆者撮影)

夕食に、マレーシアパビリオンのレストランでロティーチャナイを食べました。初めて聞くこの食べ物はナンとクレープの間のような、薄いパンのことです。値段は約1800円でした。豆とチキン2種類のカレーにつけて食べます。読売新聞の記事によると、この料理は2005年の愛知万博でも人気を博したそうです。薄いのでパリパリしているのかと思いましたが、もちっとした食感でほんのり甘く、ピリ辛のカレーによく合いました。ガラス張りの厨房では職人がロティーチャナイの生地を回しながら薄く伸ばす様子が見られ、とても面白かったです。日本では簡単に食べられないグルメに挑戦するのがおすすめです。

ロティーチャナイ(2025年8月7日 筆者撮影)

他にも、噴水ショーや花火、アラブ首長国連邦とサウジアラビアのパビリオンなども楽しむことができました。

私たちが訪れた6日後の8月13日には大阪メトロ中央線がトラブルで運休し、来場者が帰宅困難になりました。開催期間もあと2ヶ月となりましたが、運営や情報発信の課題が浮き彫りとなり、改善が求められます。

万博を訪れる様々な人、文化の交流で、関西がより盛り上がることを期待しています。

 

参考記事

8日付 読売新聞朝刊「[EXPO Report]無限のかなたへ さあ一緒に アメリカ館」

参考資料

大阪・関西万博公式サイト「「トワイライトキャンペーン」開催中!夕方や夜間の来場をさらに楽しめます!」

外務省 「トルクメニスタン 査証、出入国審査等」

14日付 日経電子版「大阪万博の帰宅困難者、地下鉄停止で会場で一夜 一時3万人が滞留」