若者に人気の食べもの 時を超えて流行

2024年も、あと2か月足らず。今年の流行を示す「2024ユーキャン新語・流行語大賞」にノミネートされた30語が、数日前に発表されました。

■ノミネートされた30語
◆アサイーボウル
◆アザラシ幼稚園
◆インバウン丼
◆裏金問題
◆界隈(かいわい)
◆カスハラ
◆コンビニ富士山
◆侍タイムスリッパー
◆初老ジャパン
◆新紙幣
◆新NISA
◆ソフト老害
◆トクリュウ
◆南海トラフ地震臨時情報
◆猫ミーム
◆はいよろこんで
◆8番出口
◆はて?
◆BeReal
◆被団協
◆50―50
◆ふてほど
◆Bling―Bang―Bang―Born
◆ブレイキン
◆ホワイト案件
◆マイナ保険証一本化
◆名言が残せなかった
◆もうええでしょう
◆やばい、かっこよすぎる俺
◆令和の米騒動 (朝日新聞,2024)

スポーツや政治の世界で生まれた言葉に目が奪われがちですが、私がとりわけ注目したのが「アサイーボウル」です。主に若者の間で流行している食べ物です。ちなみにアサイーは南米原産のヤシ科の植物で、その果実は小さな紫黒色でブルーベリーと似ています。元々はハワイの朝食として人気で、10年前に日本でも流行しました。そして今年になり、再ブレイクを果たしました。
『Z世代を調査する「Z総研」の2024年上半期トレンドランキングでは、「流行(はや)った食べもの・飲みもの」部門でアサイーボウルが1位になった』(読売新聞,2024)とあります。

流行には疎い筆者ですが、生粋のフルーツ好きなのでアサイーボウルに挑戦しました。滋賀県にあるアサイーボウル専門店の「LakeBowls」にお邪魔しました。琵琶湖沿いにあり周りに駅などもないため、アクセスが良いとは言えません。しかし、店のテラスにはアサイーボウルを片手に写真を撮ったり、アサイー談義を楽しんだりする若者が多くいました。

成人男性のこぶし3個分ほどの容器の底にシャーベット状のアサイーがあり、その上に覆いかぶさるようにイチゴ、バナナ、マンゴー、パイナップル、ブルーベリーなどが敷き詰めてあります。中央に添えてある白いものがココナツで、恥ずかしながらシラスと勘違いしてしまいました。それらを軽く混ぜて食べると、フルーツ特有の甘さが口内を駆け巡ります。特に噛めば噛むほどにじみ出るココナツの甘さが、フルーツのほどよい酸味とマッチして非常に美味しかったです。

アサイーボウルをよく食べるというZ世代の山際佑奈さん(21)に魅力を聞いてみました。「ここ半年で、10回は食べています。中身の割には腹持ちもよいので、ダイエット効果もあると思います。ただ値段が高く、1個あたり1000円以上はします」

フルーツは高血圧や糖尿病を始めとした生活習慣病予防に一定の効果があるとしているので、今後は若者だけではなく幅広い世代に流行することを期待します。これからの寒い季節でも人気が衰えるような事がなければ、真の流行語といえるのかもしれません。

 

 

参考記事
2024年11月6日付朝日新聞「流行語大賞、30語ノミネート 裏金問題・新紙幣・50―50」.
2024年11月1日読売新聞「アサイー人気再燃 栄養豊富な果実 アレンジ色々」.