なかなか梅雨が明けない今日この頃。学校に行くのも億劫になってしまいます。傘を持ち歩けば、電車に忘れてしまうことが度々あります。自動車で行ければとしみじみ思います。そんな雨の時の運転が今までより安全になるのかもしれません。
6月18日から自動車にドアミラーやルームミラー(後写鏡)の取り付けを義務づける国土交通省のルールが改正され、車外カメラと室内モニターによるモニタリングシステムでの代用が可能になりました。メリットとしてはドライバーの死角が減ることです。後部ガラスが曇ったり、後部座席の大きな荷物が視界を遮ったりしていても、後方を確かめやすくなります。また、空気抵抗が減ることで、燃費向上や風切り音の減少にもつながります。外観デザインの自由度も広がることでしょう。
ただ、課題もあります。映像となるまでの時間差やカメラの故障によって、状況を正確に把握することが出来ないことが考えられます。また、これまでなら直感的につかんできた位置感覚が鈍くなる懸念もあります。
なにより、後写鏡の役割は走行時の後方確認だけではないと思っています。ドアの開閉時の後続車のチェックにも使用しており、カメラやモニターにその代役が出来るのか疑問です。また、後写鏡を使っているのは、その車の運転手だけではありません。後写鏡を介して外の人が、その運転手を見ていることもあります。モニタリングシステムでは運転する人々の間に成立したアイコンタクトが不可能になってしまいます。
ほかにも、自動車を運転する立場から見ると、ドアミラーはバイクや自転車のすり抜けの抑止力になっていると感じます。無くなってしまえば二輪車は接触を気にすることなく、危険な走行をしかねません。 そう考えると、安全だとは言い切れない気がします。ミラーレス車が普及するのはそう簡単ではないのかもしれません。
とにかく、早く梅雨が明けてほしいものです。明けたら自動車ではなく、バイクでツーリングにでも出かけたいものです。ちなみに、今回のルール改正、バイクは対象外です。
28日付 朝日新聞 13版 6面 『ミラーレス車、実現へ加速 基準改正、カメラ・モニターで代用』