SNSが全てじゃない 自分自身を見失わないで

「1ヶ月で5kg減量に成功した秘訣!」、「このコスメ、最高すぎた」

SNSにはさまざまな情報が溢れています。時には、小学生や中学生が冒頭で紹介したような投稿をしていることもあり、たびたび驚かされます。「SNSで見かける小中学生ってインフルエンサーばかり。だからメイクとかダイエットしているだけだ」と思っていましたが、実際はそうでもないようです。ここ数年、コスメ売り場でたくさんの小学生や中学生を見かけるようになりました。小学生の頃からコスメを買うなんて発想もなかったなぁと時代の流れをしみじみ感じます。当時を振り返ってみても、母親に「メイクなんてまだ早い」と言われた気がしますし、私自身もおしゃれや自分の容姿への関心はさほどありませんでした。

大人も子供もSNSを簡単に見たり、発信したりできてしまう時代だからこそ、メイクをしている大人に憧れた子どもが続々とメイクし始めたのかなと思います。インフルエンサーとは言わないまでも、インスタグラムやTik Tokでおしゃれについての投稿やコスメを紹介している一般人の投稿を目にすることは増えている気がします。

中には、小学生では手に届かない何万円もするような化粧品をお小遣で買っている動画もあります。「そのお金、どこから出てきているんだろう」と単純に思ってしまいます。しかし、その投稿のコメント欄には「私も持っています!」とか、「今度買う予定です!」と言った書き込みも多く、しかも小学生や中学生が大半なのです。高級コスメを買うことは憧れであるだけでなく、SNS上でのステータスに繋がっているのかもしれません。

正直なところ、私自身はSNSで何かを発信することが苦手です。でも、情報を集めるためには便利な部分が多くあります。行きたいお店を探したり、近くの観光地を探したりするのに使い勝手が良く、穴場の店を見つけることも比較的簡単です。インターネット検索よりも有益な情報が得られることも多々あります。

一方で、SNSは他人との比較も容易にしてしまったように思います。私自身、就活をしているなかでも、SNS上で「内定出ました」や「面接通過しました!」などの投稿を見て、自分との差に驚き、苦しめられました。会ったことも見たこともない人の話で気持ちを振り回されるなんて、おかしいと思うのですが。

SNSは「ああなりたい」という理想像を描き出すことも、「ああならなきゃ」という焦りを生み出すこともできます。前者であれば、自分自身を高めることにも繋がりますが、後者の場合、自分を苦しめてしまうかもしれません。「今自分は太っているから痩せなきゃ」、「可愛くなるために高級コスメを買わなきゃ」。何かをしなければいけないという焦燥感にとらわれ、自分自身を見失ってしまわないでしょうか

 SNSが悪いとは思いません。しかし、その急激な発達で他者と比べることが容易になった今だからこそ、自分自身ともしっかり向き合う必要があるのではないかなと思います。自分自身を満足させてあげられるのは自分しかいません。良いところも悪いところも、愛してあげて欲しいものです。

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