障がい者だって、社会の一員

昨年の夏、障害者スポーツセンターのボランティアで知的・身体障がいの子供たちと一緒に遊びました。当然、健常者と同じようにはいきません。思いもよらない行動をしたり、すぐに飽きてしまったりしてしまいます。正直、最初は戸惑いました。だた、実際に触れ合うことで筆者の中の障がい者に対する考えが変わりました。

昨日、筋委縮性側索硬化症(ALS)患者でALS協会副会長の岡部宏生さんの国会出席が実現しました。本来であれば5月10日に行われた衆院厚生労働委員会の障害者総合支援法改正案を巡る参考人質疑に当事者として出席する予定でしたが見送られました。代わりに出席したALS協会の常務理事が「福祉に最も理解があるはずの厚労委で、障害を理由に排除されたのは深刻だ」と代読しました。

障がいを理由に出席が中止されたのであれば大きな問題です。確かに人工呼吸器をつけているため通常の会話は成り立ちません。ヘルパーを介する必要があります。時間もかかることでしょう。だから、なんなのでしょうか。それが障がい者を取り巻く現実なのです。現実から目を背けて真の支援法を作れるのでしょうか。机上の空論ではいけません。

衆院厚生労働委員会に出席した委員は岡部さんと直接お会してどう感じたのでしょうか。「この現状を改善しなくてならない」という使命感にかられたのか、それとも。

筆者は障がいをもつ子どもと触れ合ったことで、秘めている可能性を見ました。思っていたよりも活発でかわいい笑顔を見せてくれるのです。それでも限界はあります。そこに手を差し伸べる環境を作ってほしい。それは、法律だけでなく私たちにも出来ることではないでしょうか。

参考記事:

24日付 朝日新聞 13版 1面『思いよ 届け』  4面『ALS患者の現状 「少しでも改善を」』

同日付 読売新聞 13版 4面『ALS患者 国会で意見』