猶予期間はもう過ぎた

今日、登校時にお茶摘みをしている方を見かけました。新茶の時期です。筆者も小学生の頃、体験したことがあります。手作業で芽を摘むのは相当な労力です。摘んでも摘んでもきりがなく、製茶してしまえばわずかな量にしかなりません。ただ、自らの手で摘んだお茶は甘く、格段においしい気がしました。

話変わって、何度か取り上げている野球賭博問題で日本野球機構は26日、全容解明を目指して設けた自主申告期間(4月6日から25日)に関係者からの申し出が無かったことを発表しました。文字通り受け取れば、他の選手は賭博に一切関与していなかったことになります。野球界やファンは、ひとまず胸を撫で下ろしているのではないでしょうか。

同じ26日、三菱自動車は不正問題について会見を行いました。そこで、燃費をめぐる不正が1991年から続いていたと明らかにしました。同社は2000年のリコール隠しを初め、不祥事を繰り返しており、04年には企業風土刷新のため、外部有識者による「企業倫理委員会」を発足させています。

いずれの問題も猶予期間は与えられています。野球賭博問題であれば今後、不祥事が発覚すれば無条件で無期失格など相当な罰を科していいでしょう。一方の三菱自動車は委員会の発足からでも12年経っているのにこの有り様です。相川社長の言うように「会社の存続に関わる大きな事態」になって当然でしょう。

一度摘んでも、また芽は生えてきます。継続的な管理が必要だと考えます。それもはっきりと物が言える外部の人に。自分で摘んだ芽はどうしても甘くなってしまうからです。

 

参考記事

27日付 朝日新聞  13版 21面 『賭博の関与 申告者なし』 13版 1面 『三菱自 91年から不正計測』

同日付 日本経済新聞 13版 41面 『野球賭博関与 自主申告なし』 13版 1面 『不適正検査 91年から』

同日付 読売新聞 13版 38面 『野球賭博の調査続行』 13版 39面 『違反計測25年前から』

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