初めて会う人との会話。話題に困ったとき「地元トーク」は万能です。北九州市を出て福岡市の大学に通う筆者が「地元は北九州」と伝えると、ほぼ100%「治安悪いんでしょう?」と言われます。同じ県内でも、こうした印象を抱いている人は多くいます。
過去には拳銃や手りゅう弾などを使った事件が相次ぎましたが、現在はとても住みやすいまちへと変化しています。良いところなのに、なぜ「修羅の国」と言われるほど印象が悪いのか。「安心・安全なまち」へと変化した北九州について考えていきます。
■市外からの印象
友人や先輩に北九州の印象を尋ねてみると、以下の意見が出てきました。
・治安が悪い
・手りゅう弾
・成人式のイメージが強い
・漫画やアニメに力を入れている
・ヤンキーのまち
■印象の原因
治安が悪いとされる原因の一つは、暴力団絡みの事件が何度も発生したことでしょう。大きな事件は全国的に報道されるため、遠く離れた地域にまで知られます。そのため、事件の凶悪さや発生場所が記憶に強く残り、「治安が悪い」という印象が全国的に広まっているのです。
加えて、実際に尋ねた際の回答にもある通り、全国的に報道される成人式もその原因の一つかもしれません。毎年、派手な装いをした新成人が、全国放送のバラエティ番組やニュースでインタビューを受けています。2年後、筆者もこの成人式に参加します。そこで感じたことを記事にすることができれば、と思っています。
■現在
ここからは現在のことについて考えていきます。
〈刑法犯認知件数の推移〉
北九州市における刑法犯認知件数は、ピーク時の平成14年から令和5年までの間に、87%も減少しています。治安が改善している、と言えるのではないでしょうか。
〈防犯パトロール参加者数の推移〉
生活安全パトロール隊、パトロールランニング、学生ボランティアといった防犯活動団体は互いの連帯強化に努めています。加えて、買い物やウォーキング、営業活動をしながら地域を見守る「ながら見守り」活動や「窓から見守り」活動を、市は推奨しています。その結果、令和4年度は、防犯パトロール参加者数が6万人を超えました。令和5年6月の市内総人口が約91万人であることを考えると、その多さがわかります。
〈姿勢評価および市民の意識調査〉
令和3年度市民意識調査によると「住んでいる地域が安全なまち(治安が良い)」と回答した市民は84.1%に上ります。住民の体感としての治安も改善しているのでしょう。
■最後に
3歳から18歳までの15年間、北九州市で生活してきました。日々の暮らしの中で、大きな事件を見たり恐怖を感じたりしたことはありません。たしかに、週末の夜中バイクの音が響き、福岡県警は手りゅう弾の発見に報奨金をかけています。対象は福岡県全体であり、北九州市以外も含みますが。
しかしながら、住めば都の北九州。山にも街にも簡単にアクセスすることができます。さらに、レトロな街並みが続く門司港や日本新三大夜景を楽しめる皿倉山、自然あふれる平尾台など観光スポットも多くあります。
観光にも生活にも適したまち北九州。この夏、訪れてみてはいかがでしょうか。
参考記事:
・5日付 朝日新聞デジタル 北九州市版「地球の歩き方」来年発売 ディープな町歩きのバイブルに:朝日新聞デジタル (asahi.com)
・4日付 日本経済新聞 北九州市版「地球の歩き方」24年2月発売 地元愛に訴え – 日本経済新聞 (nikkei.com)
・1月30日付 朝日新聞デジタル 北九州市って物騒なの? 刑法犯認知件数は激減 福岡市と比べると…:朝日新聞デジタル (asahi.com)
参考資料:
・福岡県警察 違法銃器・手りゅう弾に関する情報提供を!③ (pref.fukuoka.jp)
・「安全・安心なまち北九州」 – 北九州市 (kitakyushu.lg.jp)
・写真ダウンロード – 北九州市観光情報サイト|北九州の観光&イベント情報はぐるリッチにおまかせ (gururich-kitaq.com)
・【公式】門司港レトロインフォメーション (mojiko.info)