結婚の自由をすべての人に 1.私たちの発信力は侮れない

大学生になってから映画館に行くことにはまり、最新の公開情報を頻繁にチェックしています。その中で、同性間の恋愛を描いた作品やマイノリティの人物が登場する作品が多いことを知りました。これは社会で多様な恋愛観が受け入れられようとしていることの表れではないでしょうか。そうであるとすれば、いまだに日本で同性婚が認められていないのはなぜでしょうか。

私が結婚の自由を求める声に向き合い始めたのは、2022年の9月。法学部への進学を考えていた友人に誘われて、「結婚の自由をすべての人に」を掲げる九州訴訟を傍聴したのがきっかけでした。原告本人や証人に対する尋問が行われていました。

「パートナーシップ制度は結婚の代理になるほど優れたものではない」

「結婚できないことで無駄な不安を感じなければならない」

「差をつけられたように感じる」

当事者の生の声を聞いて、これまでの認識の誤りや自らの理解の浅さに反省し、結婚の自由をめぐる活動に目が離せなくなりました。

 

すべての人の結婚の自由のために、私にできることはないのか。そう思った筆者は4月8日に開催された「訴訟応援企画『まさぱんさんと書こう!』国会議員へ想いを伝えよう」に参加しました。次のような呼びかけで開かれたものです。

大切な人と幸せになりたいすべての人に、結婚の自由が認められる社会の一日も早い実現のために、国会議員の皆さんへ直接わたしたちの想いを伝えませんか。

九州原告のまさぱんさん(まさひろさん・こうすけさんカップル)や、弁護団の皆さんのお話を聞きながら、いっしょにお手紙を書く会を開催します。

年齢・性別・職業・セクシュアリティやジェンダー問わず、どなたでもご参加いただけます。お一人でも、ご家族・ご友人と一緒でも大歓迎。

(参考・出典:Marriage for All Japan公式サイト:【福岡】訴訟応援団企画「まさぱんさんと書こう!」(4/8夜)国会議員へ想いを伝えよう | 結婚の自由をすべての人に – Marriage for All Japan –

私は、同性婚に賛成を表明している地元の衆議院議員に、この考えを続けてほしいという願いと感謝の気持ちを手紙に書きました。

訴訟応援企画配布資料(8日筆者撮影)

結婚の自由を求める裁判は全国各地で進められていますが、お金も労力も時間もかかります。勝訴したとしても、すぐに同性婚が制度化されるわけでもありません。まさぱんさん(カップル)たちの願いを叶えるためには、国会での議論が必要です。裁判とは違う方向からの支援も重要なのです。

 

イベント最後のフリータイム。まさぱんさんは「結婚の自由を求める人間として、今の学生(若者)に伝えたいことは何ですか」という質問に快く答えてくださいました。

「若い人々はこれまで以上に多様性に触れていて柔軟性があり、現状が間違っていると思っている人が多くいる。ただ、その想いを発信してほしい。自分たちには発信力がないと思いがちだけれど、思っている以上にその力を持っている。だから発信力に自信を持って、自らの影響力を知ってほしい。そして自分の考えをどんどん広げてほしい」

私たちの発信力は自分自身で考える以上だというのです。その言葉に力を得て感じた疑問や想いを「あらたにす」でどんどん発信していきます。

九州訴訟の判決は6月8日、福岡地裁で読み上げられます。この裁判を最後まで見届け、肌で感じた様子を後日発信します。

訴訟応援企画配布資料(8日筆者撮影)

 

参考記事:

LGBT理解増進法案、「差別禁止を明記し、成立を」 当事者ら訴え:朝日新聞デジタル (asahi.com)

参考資料:

【九州】第10回裁判報告!尋問が行われました | 結婚の自由をすべての人に – Marriage for All Japan –

【福岡】訴訟応援団企画「まさぱんさんと書こう!」(4/8夜)国会議員へ想いを伝えよう | 結婚の自由をすべての人に – Marriage for All Japan –

【九州】いよいよ判決 6月8日! | 結婚の自由をすべての人に – Marriage for All Japan –