晩秋の札幌 イチョウ色鮮やかに

東西380メートルにわたる黄金のトンネル。70本を超える鮮やかなイチョウのグラデーションが織りなす、札幌の秋の風物詩です。

全国のみなさん。いかがお過ごしでしょうか。各地とも肌寒い日々が続いているようですが、ここ札幌市内は早くも紅葉のピークを迎えています。

札幌の秋の名所の一つが、北海道大学のイチョウ並木。筆者の在籍校です。

連日、多くの人が紅葉の季節を感じようとキャンパスを訪れています。数週間前から観光客が徐々に増えてきた印象がありましたが、見頃を迎えたここ数日は、時間帯によっては自転車で通行するのが困難なほどです。高齢者を中心としたツアー客や修学旅行生のほか、外国人観光客や留学生の姿も多く見かけます。筆者にとって、キャンパスの紅葉は通学風景に過ぎないのですが、それでも毎朝息を飲んでしまうほど美しい情景です。

先週末、北海道大学では『黄葉祭』が行われました。去年は新型コロナの影響でオンライン開催でしたが、今年は4年ぶりに観客を入れての対面開催。13条門と構内メインストリートを繋ぐイチョウ並木が一斉にライトアップされ、金色のアーチが夜の札幌に浮かび上がりました。

北大のイチョウ並木(2022年10月29日、筆者撮影)

筆者が北大イチョウ並木に足を運んだのは、土曜日の午後7時ごろ。点灯は1時間ほど前から始まったようで、すでに大勢の人が集まっていました。人数規制をしており、並木を歩くには順番待ちが必要ということで、5分ほど列で待機。この時間帯は、混んでいるとはいえ比較的落ち着いていましたが、ライトアップの瞬間を観るには、整理券が必要だったようです。赤いウィンドブレーカーを着た実行委員の学生が、交通整理に当たっていました。

イチョウ並木といえば、やはり目に鮮やかな黄色でしょう。しかし、約15分おきのフルカラーLEDを使ったライトアップ・パフォーマンスも見事なものでした。赤、オレンジ、緑、紫、紺、と色の波がゆっくりと木々を移っていきます。並木の真ん中を歩いていると、まるで大きな流れの中にいるようで、とても幻想的でした。

北大のイチョウ並木(フルカラーライトアップ)(2022年10月29日、筆者撮影)

目にすることはできませんでしたが、ミニステージが用意され、学生によるコンサートやパフォーマンスがあったそうです。その他、温かい食べ物の屋台やイベントに加え、いかにも北大らしく「実験工作縁日」もあったとのことでした。

関東平野でイチョウが色づくのは11月末から12月ごろですが、札幌はもう晩秋です。北海道大学キャンパスには「ユキムシ」が飛んでいます。太陽の光があたると、まるで雪のように白く輝く虫です。その姿を見かけると、近く初雪が降ると言われています。

筆者は数日前に暖房をつけ始めました。原油価格の高騰や為替の影響で灯油が値上がりしているようで、少し心配です。今日から11月。みなさんも暖かくお過ごしください。

 

 

参考

北大黄葉祭 公式ホームページ http://konyousai.jp/ (2022年11月1日閲覧)

北大黄葉祭 公式ツイッター (2022年11月1日閲覧)

 

参考記事

1日付 読売新聞朝刊(北海道12版)3面(道総合)「黄色輝くトンネル」