ロシア陸上界の暫定的な資格停止処分によってドーピングが大きな話題になりました。これを受け今日の朝日新聞に陸上短距離で活躍し、ドーピングによって永久追放となったベン・ジョンソンさんの話をまとめた記事が載っていました。
この記事を読み、現在薬物が市販されているだけでも六千種類もあり、検査をすり抜けている選手がいる可能性があって、ドーピングがより蔓延してしまうという現状を知りました。また、選手がスポンサー契約や賞金と関わる間はドーピングの可能性は消えないとも書かれていました。
スポーツの世界大会は、代表選手が競い合うことによりその国のスポーツへの力の入れ方、それを支える経済力、意識を測ることができます。そして、その勝負の勝敗には何の責任も発生せずただ真剣に競うことができる、これが最大の意味であると考えます。しかし、ドーピングが発覚すれば、勝敗の結果に満足できる選手はいなくなるでしょう。全てが台無しになってしまうのです。
ドーピングの問題を根絶するためには、それを赦さない仕組みが必要です。明確な罰則を設けるべきで、それは個人に対してのみでなく広い範囲に適用すべきです。極端に言えば国がその国の恥として責任をとるのがいいのかもしれません。組織が責任を負うことで問題の改善に積極的になれば、組織ぐるみの不正は軽減されるでしょう。不正に振り回されず、選手の競技を楽しみ、称えられものになることを祈るばかりです。
参考記事:12月23日付朝日新聞朝刊(東京12版)15面(オピニオン面)「ドーピングの深い闇」