倫理観の欠如、その原因は?

  最近、個人情報流出やサイバーテロなどの問題が頻繁に話題になり、情報セキュリティーの重要性が高まっています。一方、今日の記事によると架空の事件をでっち上げ世間に吹聴し、不安を掻き立てて仕事を得ようとする悪質な会社が存在するそうです。

  このような自作自演は倫理観の欠如としか言いようがありません。こういった恥ずべき行為は徹底的に排除するべきです。しかし、サクラなど虚偽の情報による悪質な行為はあらゆる分野で存在しますが、何故なのでしょうか。

  これは資本主義の競争原理から来る問題ではないかと考えます。より利益を得るために、勝つためにあらゆる手段を用いるという発想の延長線上にこの問題の本質があるように思えます。もちろん、資本主義が悪い、共産主義が良いというような意味ではありません。ただ、資本主義の社会ではこういったことが起こることを想定して行動しなくてはならないのかもしれません。

  偽の情報による被害を減らすために最も重要なことは企業の利益と無縁な機関が発信された情報を確認し、危険な情報の歪みを伝えることだと考えます。社会全体でより情報への取り組みが強くなることを期待します。また、SNSなどが発達した現在は個人間でのローカルなネットワークでの情報交換が重要になるように思います。とはいえ、情報機関であれ、個人的なネットワークであれ、そこから発信される情報が虚偽の情報に歪められてしまう可能性は十分にありますので、最終的にはできる限りの努力をし、世の流れを追いかけることしかできないのかもしれません。
 
 
 
参考記事:12月8日付日本経済新聞(東京12版)6面(グローバルBiz面)「ネットセキュリティー
               活況の裏で」