先日、秋田県の中学校を訪問し、大学生活などについて中学生と話す機会がありました。学校の廊下を歩いていると、大きな声で挨拶をしてくれたり、授業中は積極的に質問をしてくれたりと、中学校の教育の質の高さに感動しました。しかし、何と言っても驚いたのは生徒の数です。この学校は全校生徒50人ほどで、一学年は15人ほどの小規模。人口減少が進んでいるとは知っていたものの、これほどまで深刻だとは想像をしていませんでした。
今日は、その少子化対策のための政府の取り組みについての記事を取り上げたいと思います。厚生労働省は16日、幼稚園や小学校の教諭が保育士としても働けるように規制を緩和する案を示しました。これは、とても柔軟な政府の対応であり、保育園での人材不足に対応する適切な案だと考えます。また、幼稚園・小学校という教育に理解や知識、経験のある人材を活用することで、子供を預ける親も安心でしょう。
ただ、課題はまだありそうです。保育士の人材不足は、女性の社会進出による保育園のニーズの増加だけではなく、保育士ならではの離職理由があるからです。その中には、職場・保護者との人間関係や雇用条件、責任の重さなどが挙げられます。これらの課題について、特に雇用条件や給与面などについて支援する必要がありそうです。ただ、人間関係や責任などの精神面でのトラブルは、職場の人数が足りていないことが原因であることが多いように感じられます。このような理由から、今回の政府の案は柔軟で適切なものだと考えます。
参考にした記事:
11月17日付 日本経済新聞(12版)経済面「幼稚園・小学校の教諭 保育士として活用」