いつからでしょうか。AIという言葉が私たちの生活にすっかり根付きました。
工業系の専門紙で長期インターンをしている筆者は、産業ロボットを始めとしたAI技術の進歩に日々感心させられています。
いったいどこまで進化し続けるのか、昨日今日の朝刊夕刊からAIにまつわる事柄を探してみました。日経新聞では、東南アジアの配車最大手がAIで宅配網を効率化させたこと。読売新聞では、NECが国内外の大規模農園の作業を支援するAIの開発に乗り出したこと。朝日新聞では、混雑状況を確認するAIカメラが横浜クリスマスマーケットに設置されたことなどが報じられています。もちろんこれだけにはとどまりません。ほぼ毎日と言っていいほどAIという言葉が紙面上で使用されています。
本日は、そんなAIを身近に感じるスポットを訪ねてみました。
JR新橋駅南口にコーヒースタンドがあります。専用のアプリから注文すると、指定時刻にスペシャルティーコーヒーをロッカーから受け取れることができる。そんなサービスが売りのAIカフェロボット「root C」です。待つことなく、淹れたてのコーヒーを飲めるのが強みです。早速アプリを入れて、買ってみました。一杯450円。登録をすると300円分のポイントがつくので、実質150円で飲めました。アプリで風味や生産国、生産者の確認ができます。
飲んだ後は、簡単なアンケートに答えます。今回飲んだコーヒーはやや酸味が強め。酸味が苦手な筆者は、次に購入する際のオススメコーヒーを提示してもらいました。これもAIならではの分析です。
「root C」は飲料物を扱う際の衛生上の観点から、受け取り可能時刻の変更はできません。ロッカーを解錠するタイミングを間違えないよう、注意が必要です。
東京駅から徒歩5分の距離には、コンビニ無人決済店舗「ファミマ!! サピアタワー/S店」 があります。ATMや電子レンジなども設置されており、通常の店と変わらぬ内装です。違うのは防犯カメラ設置の徹底ぶりと人を認知するゲートがあることくらいでしょうか。驚いたのはセンサー機能の質の高さ。購入するグミを手にレジに近づいた途端、商品を素早く読み取ってくれました。
1日の日経新聞朝刊では、無人化で人口減に対応しようにも制度の壁があることを訴えています。コンビニの無人店舗では酒やたばこの販売が難しいとのことです。今回の店舗では酒類は販売されていましたが、たばこは見当たりませんでした。それでも無人店が業界にとって地方市場の開拓の切り札になる可能性もあります。人件費が大幅に削減され、新たな流通インフラとなるのも夢ではありません。
正しく利用さえすれば、AIにおける無人化は消費者にとっては便利で効率的です。実際、利用してみて一切の無駄が省かれたと感じました。もちろんAIに人間の仕事がとって変わられたら困るわけですが…。AIと人間の調和がとれた社会を望みたいものです。
最後におまけです。同じ無人化でもAIに頼らない店を発見しました。先月、読売新聞に広告が掲載されていた「餃子の雪松」です。
お金を入れる先は盗難被害を防ぐためにお賽銭箱を模しています。これまでと比べてアナログではありますが、これぞAIにはない人間の知恵かもしれません。
参考記事:
11月29日 日経電子版 『「今までのやり方は限界」危機感にじむファミマ無人店』
12月1日 日経新聞朝刊 埼玉13版 1面「生産年齢人口13.9%」
4日付 日経新聞朝刊 埼玉12版 12面 「グラブ、AIで効率宅配網」
4日付 読売新聞夕刊 埼玉4番 1面 「小麦生産 AIがお助け」
5日付 朝日新聞朝刊 埼玉14番 27面 「AIが見守る冬」
参考資料:
11月7日 読売新聞朝刊 広告 餃子の雪松「日本は、いい場所だね。」