11日は新聞休刊日。毎回記事を書く際に、当日の朝刊を参考にしてきましたが今回はありません。そこで、今回は10日の朝刊を参考にすることにしました。新聞は一度読むとそのまま捨ててしまう主義なので、前日の新聞確保に苦労しました。ただ、前日の新聞を読み直すというのも悪くないのかもしれません。時間がなく、読みそこなった記事にしっかり向き合うことができるからです。
今回気になった記事は、朝日新聞のオピニオン欄に掲載された『行かない大学に入学金』という記事です。大学の入学を辞退しても入学金が返還されないのは問題だとして、首都圏の大学生らが「入学金納入時期延長を求める学生有志の会」を結成し、入学しない大学には支払わずにすむよう納入期限の延長などを訴えています。
進学先以外に入学金を支払うケースに関しては、賛否両論の声があがっています。
日本私立大学協会長の小原芳明さんは「合格者の意思確認のツールとして入学金の果たす役割は大きい」としたうえで、「私立大に投じる公費を増やせば運営も安定し、入学金をはじめとする学納金も安くなることが期待できる」と指摘しています。東大大学院教育学研究科教授の両角亜希子さんは「経営の観点から受験生側に入学金の納付を求めることはある程度やむを得ない」としながらも「入学金が大学運営のどこに使われているのか、納得のいく説明が大学側からなされないまま今まで来ている」と指摘しました。
朝日新聞読者も、入学金に対する考えは様々です。「入学金が家庭の負担につながり、受験生の選択が狭められている」(神奈川県 10代女性)、「入学金を考えると、複数の受験をあきらめなくてはならない」(宮城県 50代女性)といった意見がある一方で、「進学しない大学は受けるべきではない」(神奈川県 40代女性)、「予約した旅行にはキャンセル料がかかるので、同様に何らかの費用を負担すべき」(東京都 60代男性)といった意見もありました。
私個人としては、入学金が入学の意思確認に必須であったとしても、その金額があまりにも高額だと感じています。例えば、中央大学の2021年度入学生の入学金は21万です。大学のホームページにも、入学金は理由の如何を問わず返還しませんと書かれているだけで、使用用途は説明されていません。使用用途を説明する他、入学金の一部でも返金する制度を導入すべきだと考えます。
参考記事:
10日付 朝日新聞朝刊(東京13版)11面 「行かない大学に入学金」