Samsung、Huawei、Xperia、Apple等々、家電量販店に行けば、スマートフォンだけで10以上の機種を見ることができる。日本ではAppleのシェア率が圧倒的だという。一方、世界で見るとそうではない。1位は韓国のSamsung、Appleはというと第3位である。
このグラフを見比べて分かることは、世界規模ではSamsungやシャオミ、OPPOなど、韓国や中国製のスマホが人気であるということ。反対に日本では2、3位にはシャープ、富士通の国内メーカーが名を連ねている。
何がこのような違いを生んでいるのだろうか。OPPOを使う筆者にとって、Apple製品は「X」だの「Pro」だの、もう何が何だかという感じである。そこで、iPhoneユーザーの友人に「なぜiPhoneにしたのか」という質問をしてみた。
以下はその回答である。
- 画質が良い(多数)
- 使い慣れている、使いやすい(多数)
- ブランド力、信頼性が高い
- 他のApple製品との連携が優れている
- アクセサリーが豊富(カバーなど)
反対に、iPhoneのデメリットとしては「値段が高すぎる」という意見が出た。androidを使う筆者もiPhoneはすごく高いイメージがある。実際、androidを購入したのも春の切り替えキャンペーンで機種代が1円だったからである。Appleと他社では金額設定に雲泥の差があるのに、日本でこれだけ普及しているのは、高機能を売りにNTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルの大手携帯会社が販売に力を入れているからなのだろう。確かに、Apple製品のCMはとてもスタイリッシュで購買意欲をそそる。
14日に、Appleは新たにiPhoneの「13」シリーズを発表したという。見た目はさほど変わらないが、「シネマティックモード」の導入で映画撮影もできるほどにカメラ機能が強化されたのがポイントだという。近年、消費者の求めるものは変化している。最初にiPhoneやiPadが発売された時はweb閲覧や動画視聴というメディア消費にニーズがあった。しかしながら、最近のスマホには、仕事のツールとして使えることや、SNSの普及も相まってスマホを通して自分から発信できるような機能が求められている。そこには「生産する消費者」がいるのだ。今回のiPhone13シリーズのカメラ機能向上も然り、最近のタブレット端末にペンが付いていたり、キーボードが後付けできたりするのも同様だ。
これ以上もう何の機能が追加できるのか、思い浮かばない。しばらくしたら、購入を勧める店員さんと「鬼ごっこ」をしながら、実際に店頭でその高性能さを確かめてこよう。
参考記事:
16日付朝日新聞朝刊(東京13版)6面「『映画撮れる』胸張る新iPhone」
16日付読売新聞朝刊(東京13版)9面「世界スマホ市場 混戦」
参考資料:
小久保重信(株式会社)ニューズフロント、『ITビッグ4の描く未来』、日経BP社、2017年
IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社、「2021年第2四半期 国内携帯電話/スマートフォン市場実績値を発表」、2021年
Apple(日本)、「iPhone13とiPhone13mini」