「勝利を呼び込む 風になれ すべてを越えろ 秋山翔吾」
今日(1日)の試合で、プロ野球新記録となるシーズン216安打を放った西武・秋山翔吾選手の応援歌です。昨日(30日)、京セラドームでのオリックス戦、第一打席でイチロー選手が持つパ・リーグ記録の210安打に到達すると、計5安打の活躍で一気にマートン選手が持つプロ野球記録の214安打に並びました。猛打賞(1試合3安打以上)の記録でも、西岡剛選手が持つプロ野球記録のシーズン27度に並びました。そして今日、第三打席でサードへの内野安打、第四打席で左中間への三塁打を放ち、今シーズンに積み上げた安打数を216まで伸ばしました。
スポーツの結果や記録はどうしても数字で見られがちです。野村克也さんが「記録は抜かれるためにある」と言ったように、ファンとしては記録の更新を期待してしまいます。しかし、ここでは秋山選手そのものに迫っていきたいと思います。
今シーズン中、6月から7月にかけてプロ野球歴代3位となる31試合連続安打を記録しました。それ自体が素晴らしい記録ですが、連続試合安打が止まってしまった32試合目、秋山選手の人となりが表れました。この試合、ノーヒットで迎えた最後の打席、西武が負けている場面で秋山選手は四球を選びました。後続が逆転サヨナラホームランを放ち、チームは勝利。自分の記録よりもチームの1勝を優先しました。
自分に野球を教えてくれたお父さんを小学校6年生の時に亡くしています。「自分と同じような境遇の皆さんを球場に」と埼玉県内のひとり親家庭の親子を球場に招待する活動も続けました。記録の裏にある素敵な秋山選手。これからの活躍がとても楽しみです。彼のような選手だからこそ敵味方関係なく応援できるのだと思います。
記録だけではないと言っておきながら、プロ野球ファンとしては記録の更新を喜ばしく思います。秋山選手の西武は今日が最終戦でした。今シーズンのすべてを越えました。それでもまだまだ越えていくものはあるでしょう。そして、これから西武の勝利を呼び込む風になれるか。目が離せません。
参考記事:
1日付朝日新聞朝刊(東京13版)2面(総合)「ひと 秋山翔吾」
1日付朝日新聞朝刊(東京13版)17面(スポーツ)「秋山214安打 一気に偉業」