東京オリンピック招致を勝ち取った最終プレゼンテーションで印象的だったのが、滝川クリステルさんの「お・も・て・な・し」というフレーズ。コロナウイルスの影響で村外への外出がご法度となった五輪期間、選手たちに食での「おもてなし」は欠かせません。
東京・臨海部の選手村には2つの食堂があります。ひとつは24時間営業の「メインダイニングホール」。205の国と地域の多様な食文化に対応できるよう、洋食やアジア料理だけでなく、宗教色に配慮したハラル食やベジタリアン向けなど約700種類のメニューが提供されています。第2食堂の「カジュアルダイニング」では、日本各地の食材、また東日本大震災の被災地の食材も使ったおにぎりやお好み焼きなどが提供されています。被災地の食材利用に不安を持っている人も多いのも事実です。そんな安全性への誤解を払拭するため、全ての農産物に安全認証「GAP」のお墨付きも得ました。
選手村で提供されているメニューを食べられるのは、オリンピック選手だけ・・・。実はそんなことはないんです。東京五輪組織委員会は2019年に、「日本の『食』を選手村アスリートへとどけよう!東京2020みんなのフードプロジェクト」と題して、実際に選手村で振る舞われるメニューを幅広く募集。今回、セブンイレブンは一般公募で選ばれた5つのメニューのうち4つを、家庭向けに商品化しました。
(セブンイレブンホームページより引用)
ずんだのパンナコッタや、おでん夏バージョンなど、ちょっと変わったメニューも見どころです。せっかくなので、購入してみました。筆者は「鮭ザンギはちみつレモンソースとトマチキ弁当」と、「ずんだdeパンナコッタ」をチョイス。
(筆者撮影)
まずは、お弁当のほうから。はちみつレモンソースで味付けされた鮭ザンギは、レモンの酸味が効いていて、夏らしく、とても爽やか。チキンはトマトソースで味付けされていますが、思ったよりもさっぱりめ。やはり、アスリートへの食を基本にしているせいか、全体的にヘルシーで薄目な味付けです。(あくまでも筆者の感想です。元秋田県民の筆者は濃い味付けにしがちなので、薄味に感じただけかもしれません)
次にスイーツ。口に入れた瞬間にずんだの風味が一気に広がります。パンナコッタに塩気があり、甘さが控えめなので食べやすいです。どちらも、筆者好みの味でした。TwitterやInstagramなど、SNSでの口コミが好評なのも納得です。
販売期間は7月23日からパラリンピック閉会式の9月5日まで。大学は今、「絶賛、期末試験期間中」。テストやレポートに追われ、オリンピックどころではない大学生も多いのでは。コンビニスイーツで一息ついて、オリンピック気分、アスリート気分を味わってみてはいかがでしょうか。
参考記事:3日付 日本経済新聞 13版 39面 選手村の食堂 多文化対応 復興への思いも