就活解禁 コロナ禍の就活生へ

本日は、採用説明会の解禁日。朝から多くの就活生が合同説明会に足を運んでいます。

就活ルールの策定が、経団連から政府主導に代わって2年。22年度春入社となる大学3年生の就職活動も、従来通り採用面接の開始を6月とする方針が維持されています。しかしながら、就活ルールの形骸化は進み、2月1日時点での内定率は13.5%。前年度と比べ3.5ポイントの上昇を記録しています。採用活動の早期化が進んでいるようです。

就活生にとって、この状況は気持ちを焦らせるものとなっていることでしょう。加えて、コロナ禍ということもあり他の就活生の姿も見えません。周りの状況が分からないことは、相当なストレスを与えていることと思います。

かく言う筆者も、昨年の就活時は終始不安を抱いていました。大学主催の合同説明会は、開催予定日の3日前に中止が決定。

このままだと無職まっしぐら。

SNSでそう発言する同級生もいるほど、動揺が走りました。その後も、企業の採用活動が一時ストップするなど、スケジュール通りには進まないことばかりでした。

「もう同期は就活を終えたのだろうか」「いつ採用活動は再開されるのか」。もやもやした気持ちを抱えたまま、目の前の面接を1つ1つこなす日々でした。「就活仲間と情報共有した」。そう話す1個上の代とは正反対の就活でした。

しかし、振り返ると悪いことばかりではありませんでした。「オンライン面接によって、1日に複数の面接をこなす負担が軽減した」「オンラインセミナーを活用し、より幅広く企業をみることが出来た」。異例尽くしで不安はありましたが、終わってみると納得のいく就活が出来たと話す同級生が多いように感じます。筆者も、周りが見えないからこそ、自分とよく向き合って、本当に行きたい企業を見つけることが出来ました。

一方で、本命の企業とは直接接点を持ちたいと思っている学生は多いことでしょう。個人的には、志望度の高い会社は遠隔でもOBOG訪問で社員の方の話を聞くことをおすすめします。人事の方以外の話を聞くことで、また違った企業の姿が見えるはずです。そして、面接解禁日の今日から再開した対面での合同説明会は、人数を絞って開催されています。例年のように騒然としたなか話を聞くようなことはないようです。気になる企業があれば、ぜひ足を運ぶことをおすすめします。

就活生の皆さん、就活はまだまだこれからです。焦らずに、視野を広く持って色々な企業に目を向けてみてください。皆さんにとって、納得のいく就職活動となることを願っています。

参考記事

1日付 日本経済新聞夕刊(東京3版)1面「就活解禁、対面戻る 説明会、オンライン併用 採用前倒しは加速」

28日付 日本経済新聞朝刊(東京13版)2面「社説 就活生に丁寧な情報提供を」