たばこの臭い 非喫煙者の私が思うこと

改正健康増進法が2020年4月に全面施行されてから、5ヶ月ほどが経ちます。この法律は、周りの人がたばこの煙を吸い込む受動喫煙を防ぐため、罰則つきで規制するものです。多くの人が使う施設を原則禁煙とするなど、喫煙する場所も多く制限されるようになりました。その影響もあってか、最近、自宅で楽しむ人が増えているように感じます。

 一方で、今朝の朝日新聞の「声」には「たばこの臭い 勉強集中できない」という高校生の投書が寄せられています。内容は、エアコンのない自室で勉強をしているため、窓を開けざるを得ないものの、近所の男性のタバコの臭いが入ってきて、集中できないというものです。私も、同じような思いを抱いています。近所に喫煙をする人がいるため、干している洗濯物にその臭いがつくことがあるのです。その場合、再度洗うなど、臭いをなくすようにしています。

 朝日新聞の2017年4月の調査によれば、「たばこの煙について、どのように感じますか」という質問に対して、誰のものであっても困る・嫌だとしたのは、非喫煙者では93.1%。一方で、喫煙者は16.4%にとどまっています。それどころか、気にならないと回答した喫煙者が48.7%と過半数近くにのぼったことは大きな驚きでした。

 このように、喫煙者の方には、紫煙がタバコを吸わない人を不快にしていることが多いという認識を持ってほしいと思います。日本では受動喫煙が原因で年間1万5千人が死亡しているというデータもあります。自らが出した煙が、他人の健康に大きく害を与えうることも強く受け止めるべきです。

 絶対吸うなとはいいません。ただ、非喫煙者のことをもう少し配慮してほしいと思います。例えば、紙巻きから低温加熱型に変えることで、臭いを抑えることができます。社会の変化に応じて、自らの振る舞いを変えていくことも必要ではないでしょうか。

参考記事

25日付 朝日新聞朝刊(東京13版)10面(オピニオン)「たばこの臭い 勉強集中できない」