新型コロナウイルスの影響で夏休みを短縮した多くの学校で、2学期が始まりつつある。私が暮らす自治体の小中学校も23日が夏休み最終日だ。
私はアルバイトで学童保育のスタッフをしている。その為、バイト先の小学生からはよく以下のような「短い夏休み」への不満を聞く。
「短すぎて宿題が大変」
「3週間なんて短すぎる」
「旅行に行けなくて、楽しくなかった」
確かに、私が暮らす自治体の小学校の夏休みは、8月1~23日の23日間であり、例年に比べ格段に少ない。さらに、コロナ自粛により、帰省や旅行に行けなかった子どもは多い。その為、「短い夏休み」は子どもたちにとってあまりストレス発散にはならなかったようである。
夏休み明け前後といえば、子どもの自殺が急増する時期である。「9月1日問題」、「夏休み明け自殺」などと呼ばれ、社会問題となっている。内閣府がまとめた2015年の『自殺対策白書』によると、過去約40年間を集計した18歳以下の日別の自殺者は、学校が夏休み明けの9月1日が最多で131人であった。
9月1日に一斉に学校が再開された例年とは異なり、今年の夏休み明けは自治体によってばらつきがある。その為、「夏休み明け自殺」が例年に比べ、新聞やテレビではあまり取り上げられていないように思う。
しかし、今年の夏休みは期間が短く、帰省もままならない「異例の夏休み」であった。子どもたちにとっても、非常にストレスを感じる夏休みだったはずだ。そんな夏休み明けの今こそ、私たちは子どもたちのSOSに気づいてあげなければならない。
参考記事:
22日付 朝日新聞朝刊(大阪14版)29面「休み『いいことばかりじゃない』」
参考資料:
内閣府「18歳以下の日別自殺者数」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/__icsFiles/afieldfile/2018/09/11/1408021_001.pdf