明日5月26日に空き家対策特別措置法が施行されます。この法律により、倒壊などの危険があったり、衛生上著しく有害だったり、生活環境を守るうえで放置できなかったりする空き家を「特別空き家」と認定し、立ち入り調査や撤去・修繕の指導、勧告、命令ができるようになります。また、調査を拒むと最大20万円の過料を科すことができます。それでも命令に従わなければ市町村が空き家を解体することも認められます。
人口減や高齢化により空き家が増加しています。幸いなことに私の住む東京都中央区のあたりでは空き家をあまり見かけることが無く、今のところ困ってはいませんが、将来は分かりません。近所に倒壊寸前とか、ネズミの発生源といった空き家があれば、危険に晒され不快な思いをすることは想像に難くありません。無責任な所有者のせいで、周りに迷惑が掛かるというのは腹立たしいことです。
この特措法により空き家に対する行政の権限が強まり、事態の改善が期待されます。さらに、強制力を持つことで空き家の増加を抑止できる可能性もあるでしょう。しかし、これはあくまで対症療法であって原因解決ではありません。また、強制解体などには費用を要するという問題もあります。これからは土地や建物の売買を支援するなどの問題な空き家が出て来ないようなアプローチが必要になります。
参考資料:5月25日付朝日新聞朝刊(東京14版)1面「空き家撤去強化」