「任意ですか、強制ですか。誰が迷惑を被ったのですか。」と数人の警察官に対し反発する15歳の少年。至る所でドローンを飛ばし、注意を再三受けてきた少年が威力業務妨害という形で逮捕されました。
大きな被害に繋がる可能性もあるとして、警察は逮捕に踏み切ったようですが、この対応に専門家の意見が分かれているようです。
危険な行為を繰り返すたび、指導、注意した末の逮捕で、手順に問題はない。少年の行為がエスカレートしたり、模倣犯が相次いだりして負傷者が出る前に、危険な行為を封じ込めたいという危機感があるのだろう。ー元東京地検公安部長 若狭勝さん
逮捕されたのはまだ15歳の少年。教育的な指導を与えることは必要だが、逮捕して非行少年として扱うことは、彼のこの先の人生を考えれば避けるべきだったのではないか。ー甲南大法科大学院 園田寿教授
少年の非行を止めるにはどうすればよかったのでしょうか。
またこの事件では、ドローンを飛ばすような姿や職務質問の様子を、ネット中継していたところも興味深いです。実際に動画を見ると、警察に激しく反発。その姿を見た視聴者からは、批判や支持、嘲笑等、様々なコメントが寄せられていました。中には、面白がってなのか、寄付等の形で少年を支援する大人の存在も浮かび上がってきたようです。ネット空間でのつながりが、少年の行動を加速させてしまったとも言えそうです。
注目を浴びたいがために起こした迷惑行為なのか、それとも社会に向けた他のメッセージが隠されているのか。少年の今後の発言にも注目したいです。
参考記事 5月22日付 朝日新聞(14版) 社会33面 「ドローン注意再三 逮捕」