【特集】ほんとはどうなの? モリカケ問題

実際この問題について、政治にほとほと疎い私は「お蕎麦?」と半ば本気で思ってしまうほど内容を把握できていなかったのですけれど、今回記事の執筆にあたって調べたところ、ちょっとびっくりしてしまいました。インターネットで検索をかけると、あのWeb辞典として有名な「weblio」に項目までできていたのです。

それと同時に、「いつになったら終わるんだ」、「いい加減しつこい」などなど、否定的ではあるけれどもはや問題の解決を一歩越えてしまった意見が数多くヒットしました。一方ニュースや新聞で見る限りでは、街頭インタビューなどでも「真実の究明を」だったり「安倍首相の信頼が」だったり「税金が関わることなのに」だったり、言い方は悪いかもしれませんが極めて真面目な回答ばかりが取り上げられています。

そこで、実際に自分の身近なところ、年齢の近い大学の友人などに「実際あれ、どう思う?」とインタビューしてみました。モリカケ問題の経緯については、皆さんもよくご存じの通りかと思いますので、割愛させていただきます。

いまの若い子達はこんな風に捉えているんだな、くらいに思っていただけるといいかと思います。

「もういいよ、政治の話かどうかも微妙だし」

「発端になった学校に使われた税金も無駄だけど、問題の討論に使われてる税金の方がもっと無駄な気がしてきた。お金が返ってくるわけでもなさそうだし」

「安倍首相も森友学園も加計学園も、それとメディアも信用できない」

「どっちが嘘ついたとか、怒るべきとか怒らないべきとか、言い合いのレベルが低すぎて頭のいい人たちがなにか目的があってわざとやってるのかと思えてきた」

などなど。

政治の話かどうかもはや微妙、という意見には、確かに、とうなずいてしまいました。安倍首相の信頼や、国のお金の関わる話ですから、もちろん全く議論しなくていいという話でもありません。が、しかしそれにしても、なんだかいい大人が学生のように言い合うニュース映像を見てしまうと、「これが政治かよ」と思わずにはいられませんよね。特に最後のコメントは最近発覚した、愛媛県をも巻き込んだ「誰が嘘つきか」議論に関するものですが、ここまで来るともうなんのやり取りを見せられているのか私でもわかりません。

それに、私たちが見ているモリカケ問題の討論はあくまでメディアが切り取ったもの。メディアが面白おかしく盛り上げているように捉える人が出てくるのも自然な話です。

ついでに、森友学園の件にしろ加計学園の件にしろ、安倍首相が法に触れることをしたのかどうかは依然疑惑のままです。その部分の究明は必要なことなのですけれど、果たして国会討論ですべき話題なのか。政治家同士ではなく検察などの動きもメディアではほとんど取り沙汰されていないように思えてなりません。

政治のことは話題程度に、と考えている若者にとっては、何をそんなに長らく騒ぎ続けているのかわからない、というのが総評のようです。さらに、専門的な政治の知識がある人や、内部の状況をよく知っている人の方が圧倒的に少ないわけですから、我々が知りうるのはメディアに出てきて編集された部分だけ。世論の全く関知しない部分で騒がれ続ける時事ネタのような扱いになってしまっているのかな、というのが今回、問題について聞いて回った印象でした。

しなきゃいけない議論なんだろうけど、いまの感じではちょっとな、と言ったところでしょうか。

なぜこんな達観的な意見ばかりが出るのか、個人的には「政治は国民の生活に関わる国のことを取り決める場所なのに、いま議論されていることが自分達の生活に現在、過去、未来を通して関わっている気がしない」からなのではないかと思います。

それでは皆さん、改めまして。

モリカケ問題、どうなるのがいいと思いますか?

もうどうでもいいですか?

参考記事:
29日付 日経新聞朝刊(大阪14版) 4面(政治) 「首相 改めて関与否定」
同日付け 朝日新聞朝刊(大阪14版) 1面 「財務省、ごみ増量提案認める」