「レッドスキンズ」は差別なのか

アメリカンフットボールのプロリーグNFLのあるチームが、チーム名を変更すべきかどうかで揺れています。

そのチームとは、ワシントン・レッドスキンズ。スーパーボウルを3度制覇し、資産価値はNFL3位の約2800億円、約8万5000人収容のスタジアムは常に満杯になるといった人気チームです。

レッドスキンズというのは、インディアンを指し示す「赤い肌」という意味です。このチーム名に対しては、「勇敢な戦士」をイメージしたという意見がある一方、「差別的だ」という声も上がっています。

多くの報道機関がチーム名を「ワシントン」という表記に変更し、オバマ大統領も「多くの人が不快に思うなら、私がオーナーなら変更を考える」と語りました。一方、昨秋行われたメディアの電話調査では、チーム名の維持に79%の人々が賛成し、オーナーも「80年以上にわたりファンに愛されてきた栄誉ある名称。変える予定はない」という見解を出しています。

ところで、大リーグにも、インディアンズというチームがあります。このチームは、60年以上、先住民の男性を漫画化した「ワフー酋長」をチームロゴとして使ってきましたが、今年から「C」というロゴに変更しました。また、かつて3000以上の高校・大学が先住民に由来するチーム名をつけていましたが、今では1000に減っています。

最近、アメリカでは人種差別の問題が再び浮き彫りになっています。大リーガー・チェンバレン投手は「多くの人種がいる米国だからこそ、様々な意見があるのは当然。でもスポーツチームは、誰にでも受け入れられるべき存在であるべきだと思う」と語りました。みなさんは、どうお考えでしょうか。

参考記事:10日付朝日新聞朝刊16面「チーム名 差別か栄誉か」