毎年恒例、値上げの春 厳しいのは企業も

消費者には厳しいことですが、3月以降、生活に密接に関係する幅広い分野で毎年恒例の値上げが行われます。

アサヒビールは1日出荷分から、瓶ビールや飲食店向けの樽詰めビールを中心に値上げしました。大瓶1本あたり10%程度上がる見込みです。ビールは昨年も、街の酒屋を保護するため大手スーパーでの安売りが規制されたばかりで、愛飲家の不満はさらに募りそうです。

この他、アイスクリームなど食品も値上がりしますが、なかでも注目しているのは宅配便です。日本郵便は1日から、宅配便「ゆうパック」の個人向け料金を平均12%引き上げます。値上げ幅が最も大きいのが北海道と北陸・東海間の「170サイズ」で360円も高くなります。原因はやはり人手不足です。

さまざまな業界が深刻な人手不足に直面していますが、特に宅配業界ではドライバー不足から一部時間帯の配達を取りやめる企業も出ています。また、引っ越し業界でも一部の遠距離利用客の注文を断っているようです。友人は春休みを使って引っ越しのアルバイトをしていますが、時給が引き上げられたそうです。しかし、厳しい労働環境もあり働き手はなかなか集まらないようです。

話は飛びますが、先月28日、愛知・名古屋市熱田区の郵便局で不審物騒ぎがありました。中身が「食器」と書かれた引っ越し用の小包を職員がX線検査にかけたところ、電池や機械が確認され、警察の爆発物処理班が出動しました。結局、小型の毛玉取り器と分かり、実害はありませんでした。とはいえ、物流業界が深刻な事態に直面している以上、やはり私たち利用する側も、荷物を送る際は中身をしっかり伝票に書いたり、再配達を出来るだけ利用しなくて済むようしたり、小さなことでも出来るだけの努力を心がけるべきでしょう。

参考記事:

1日付 読売新聞14版2面(総合) 「値上げの春 消費者直撃」

2月27日 ANNニュース(テレビ朝日系) 「郵便物で不審段ボール 爆発物処理班出動 正体は・・・」