義勇兵志願者の思いとは

ロシアのウクライナ侵攻から、3日で1週間が経過。ロシア政府は、同国によるウクライナ侵攻で、自国軍の兵士498人が死亡、負傷者は1597人にのぼると発表しました。また、ウクライナ非常事態庁も、侵攻で民間人2000人以上が死亡したと述べています。

ウクライナ出身で、人気ユーチューバーとして日本で活躍しているトカチョフ・サワさん、ヤンさん兄弟は、義勇兵に「志願する」と動画の中で発表しました。一日前に投稿された動画の再生回数は142万回に上ります。コメント欄を覗くと、様々な声が寄せられていました。

「母国のために戦おうとする姿を尊敬します。頑張ってください。」

「言葉でいうのは簡単だけど、実際に義勇兵という形で行動に移せるお二人は本当にすごい。無事であってほしい。」

このような、応援コメントも多数寄せられる一方で、このようなコメントも見かけました。

「祖国のために戦うのは勇敢なことです。ただ、ユーチューバーとして今の現状を世界に発信するといったことも選択肢の一つなのではないか。」

「行かないでほしい。戦争を終わらせることができるのは、ひとりひとりの戦争したくないという思いだ。もっとできることがあるはず。」

このように、彼らの行動への意見は様々です。

ウクライナ政府は、世界に向けて義勇兵を募集。その結果、世界から延べ2000人以上が集まりました。日本からは、少なくとも70人が志願。年齢層は20代から60代と幅広く、ほぼ全員が男性だそうです。志願理由としては、「ロシア軍の攻撃が許せない」「日本人として戦争を止めたい」など。戦争に対する、強い意志が感じられます。

「戦わずして平和になるなら、それが一番。でも、戦わないといけないと思ったんです。」動画を投稿した理由を、二人はこう語ります。

二人の願いは「戦争を止める」こと。彼らは戦争を止めるために、戦地に自ら出向く決意をしたのです。戦地に出向くことが、戦争を止めることに繋がるのか、繋がらないのか。その答えは誰にも分かりません。私は、義勇兵として戦地に出向くことには反対です。しかし、自分の意志を強く持ち、実際に行動に移すという意味では、彼らを尊敬します。私は、戦争をただ傍観することしかできていないからです。

私の、「戦争は絶対にしてはならない」という思いは一生変わることはありません。戦争が何も生み出さないことは知っているからです。しかし、この思いを全員が持つことが出来ない限り、戦争は終わることはないのです。

「戦争は絶対にしてはならない」

この言葉を、一人一人が強く発信していくことでしか平和を導く方法はないのでしょうか。この戦争が、私たちに平和の在り方を見直させているようにも感じます。

 

参考記事:読売新聞デジタル 3日付 ウクライナ人の人気ユーチューバー「サワヤン」が義勇兵に「志願」日本の若者に届けたい本音とは