その一歩が社会を作る

昨今若者の政治参画意識や社会に対する関心が低いなど叫ばれている。しかし、18歳選挙権施行や成人年齢引き下げなどの私たち「若者」を巡る環境が日々変化していく中で確実に変化が起きている気がする。筆者は特に、若者たちに最近大きな変化があった気がしている。

 

それは、本日の日経新聞の紙面を見ると

「新型コロナウイルスの感染拡大を背景に寄付や署名活動に取り組む、行動する若者がじわり増えている。外出自粛を余儀なくされ、授業はオンラインに。自らが社会の一員であると実感すると同時に、医療現場の疲弊や貧困など社会の課題も浮き彫りになり「今できることを」とアクションを起こし始めた。」

という記事があった。

確かに、私たちの生活はコロナウイルスの影響で激変した。当たり前の日常が消え、今までの生活に戻りたくても戻れないそんな日々を過ごした。そこで、活動的な学生が今の環境をよりよくするために動いた場面にもたくさん遭遇した。当たり前を少しずつ戻そうとしている学生の様々な署名運動・キャンペーンを見かけた。例えば、「留学を断念した学生が再び留学を大学に懇願する署名運動」、「オンライン授業に伴い学校施設を使っていないことから、学費減額を学校側に求める活動」…ふと筆者が思い出すだけでも書ききれない量の署名運動がコロナ期間に行われていた気がする。「甲子園の大会開催に向けた署名運動」なら、皆さんの記憶にもあるだろう。

今までなら想いだけを抱き、社会に問いかけることやアクションを起こすことさえも難しかった。しかし、インターネットやSNSの登場で意見やムーブメントを起こすことさえもハードルが下がったことで、私たちは誰でも社会を動かすことができると言っても過言ではないと思う。

このように、今できることや最善を尽くすには何をしたら良いのかと日々頭を悩ませながら生きている。それは筆者が所属する学園祭実行員会も、同じだ。例年なら日本最大級の規模を誇る学園祭「三田祭」を運営しているのだが、今年はコロナの影響もあり無観客のオンライン開催を予定している。もちろんコロナの影響も受けており、例年に比べて制約が多い中で運営をしなければならない。最大の問題として、協賛金が減収しているという事実もある。そんな逆境にも負けず、委員たちが力を合わせて最善を尽くしている。

来月に控えた三田祭だが、ある委員企画が今クラウドファンディングに挑戦中だ。

その名も「LEMIT」。オンラインという舞台を活かして、かつての学園祭の常識を覆す、新たなエンターテインメント企画の実現を目指す。オンライン開催でもその環境を活かしてできることを徹底的に洗い出した。そこで、ステージに最適化したデジタル演出、無観客を活かした、客席でのドローン飛行やAR演出。今まで取り組んだことがない分野に挑戦することを決めた。開催さえ危ぶまれた中で、多くの人に見てほしいという想いを馳せて企画実現に向かって動いている。資金が足りなければ集めることを試みれば良い、そんな想いで始めたクラウドファンディング。後輩の委員企画は前例がなければ作れば良いという言葉を体現している気がする。四年間所属してきた学祭実行委員の引退までの一ヶ月、出来ることを全力でやっていきたい。

どんな逆境に置かれても、新たな日常を日々作っていけばいい。今後数年続くと見られるこの生活とどのように付き合っていけば良いのか大人がわからないように、私たちももちろんわからない。その中で若者が動くことで社会はきっと良くなる。どんな分野においても、自分から一歩を踏み出す大切さを忘れないでほしい。

参考記事:日本経済新聞 夕刊  「寄付や署名、若者は動く」