2009年05月16日
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◆患者の急増が懸念材料
患者の急増は明らかで、この対策が最も重要だとずっと言ってきています。1957年5月のアジア型の際の新聞記事は、登校停止や集会、旅行の見合わせを大きく取り上げていますが、今回もあるかもしれないと伝えておかなければいけないでしょう。休校は感染を少しでも抑える有効な手段です。致死率が低くても新しいタイプが広がれば世の中は大混乱します。通常のインフルエンザでも免疫のない人のところへウイルスが持ち込まれた場合、2002年のアフリカ・マダガスカルのケースですが、呼吸器感染症の罹患率67%、致死率2%となりました。コンゴでも同様のデータが出てますが、免疫のない住民のところでは罹患者数が一気に上がる可能性があります。
WHOは、警戒レベルを「フェーズ3」から、人から人に新型インフルエンザが広がり始めている「5」に上げました。WHOの宣言はいろいろな議論を経て出されるので遅い場合があります。日本はWHOが言ったからスイッチを切り替えるというのではなく、ある程度フレックスにやるべきだと思います。WHOもフェーズの考え方を少し変えたようです。「フェーズ5」は疾患の広がり方でみています。重症度では見てないようですが、いろいろな要素を入れて判断していくのでしょう。
◆既存ワクチンの効果は薄い
日本では2500万人分から4000万人分に薬のストックを増加しています。今シーズンのA型ソ連については、99.6%耐性だったのですが、今の新型インフルエンザは耐性がありません。ずっと耐性がないのかどうかはわからないのですが、今のところ、薬は効きます。最初の段階では拡大防止に意味がありますが、広がり始めた後は患者に使うべきで、心配だから予防的に飲むというのはやめてもらいたいですね。処方の仕方は、電話やドライブスルー、発熱外来で処方せんを回すということになります。
既存のワクチンの効果についても質問されますが、アメリカでのウイルスの分析ではあまり効果はないと出てますので期待はできないです。新しいワクチンはウイルスを入手すれば開発、製造できます。では、今のワクチンにもう一つ加えればいいじゃないかと思うでしょうが、製造のキャパシティーの問題があります。さらに副作用の問題から一定のタンパク量しか詰め込めないのと、一つ一つの効果が薄まってしまうので、苦渋の議論が続いているところです。でも、いずれ結論を出さなければいけません。