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2009年05月16日

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<新型インフルエンザの現状と対策>岡部信彦氏(2/10)



◆社会全体の協力必要

 こういう新型インフルエンザに対する「過剰心配症候群」という病気がありまして、もうすべてが心配になってくる。もうひとつの方は、まったく「無視症候群」という、そんなもの心配ないだろうという病気でして、この二つの病気のバランスをとりながら、説明をしたり対策をとるのが重要です。
 それから新型インフルエンザでは、患者さんがだんだん増えていくわけですから、多くの医療関係者はそれをすべて診なければならない。しかし、感染症ですからそこからどうしても広がってしまう。ということであれば、それをできるだけ広がらせないための予防、つまりは病気ではない人を相手にしなければならない。公衆衛生学的なことを考えなくてはいけないのです。医療だけの問題ではなく、社会全体の協力と患者さん一人一人の協力、理解が必要です。
 さて、いつもの、普段のインフルエンザはどのくらいあるのか。わが国ではインフルエンザの監視システムというものが比較的、他の国にくらべてしっかりしており、インフルエンザという病気に敏感である国民性だと言えます。国内インフルエンザについては、全国の5000か所にある医療機関から毎週の患者さんの報告をいただきます。季節によって違うが、多いと150万人くらい、少なくても70、80万人という傾向がここ数年、見られています。今シーズンは、まだ最中なんですけれど、120万人くらいの報告があるので、比較的多いです。

◆国民の1割がかかる病気

 ただ、全国5000か所ですから、全体でどのくらいの患者さんが発生したのかというと、だいたい10%から20%くらいの患者発生を把握できるとして推計すると、1000万から1500万人くらいの患者さんが毎年毎年、発生している。そのくらい「インパクト」がある病気です。わが国の国民の1割くらいがかかる病気であるということがベースにあります。
 インフルエンザというのは、A型とB型、そしてA型は香港とソ連という二つの型に分かれているのですが、いま流行しているのはほとんどがB型で、A型というのは極めて少ないです。鳥のインフルエンザと豚のインフルエンザとヒトのインフルエンザの関係はどうなっているのか、ということですが、通常ヒトの間で流行しているインフルエンザは、ずっと昔から同じ型ではなくて、10年から40年くらいでヒトにとって新しい型に置き換わってくる。大本をたどれば、多くのA型インフルエンザのウイルスを持っているのは鳥で、それが豚を経由してヒトにやって来る。豚というのは鳥のインフルエンザを引き受けたり、ヒトのインフルエンザを引き受けたり、ということが時々あります。豚の体内でウイルスどうしが混ざり合って新しいインフルエンザウイルスが生まれて来るということになります。

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