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2009年07月25日

<時の人> 経歴はこちら>>

<シベリア抑留死亡者・名簿に刻す>村山常雄さんに聞く(1/10)

 今週の<時の人>は、シベリア抑留体験者の村山常雄さん(83)=新潟県糸魚川市在住=です。抑留中に死亡した旧日本兵ら4万6300人分の名前を収めた「シベリアに逝きし人々を刻す―ソ連抑留中死亡者名簿―」(自費出版)で、このほど第12回日本自費出版文化賞(主催:社団法人日本グラフィックサービス工業会/主管:NPO法人日本自費出版ネットワーク)の大賞を受賞しました。祈りの夏、村山さんに、自身の抑留体験や独力で名簿編纂に没頭した日々、そして、いま若い人たちに伝えたい思いなどを聞きました。

 【村上常雄プロフィール】1926年新潟県生まれ。43年満州国立ハルピン水産試験場に勤務し、45年5月徴兵で現地入隊、8月、敗戦によりソ連軍の捕虜となり4年間の強制労働に従事する。49年8月舞鶴港に引き揚げ。
 その後、教員となり新潟県内の8中学に勤務し85年退職。96年、70歳の誕生日にシベリア抑留中死亡者データベースの作成に着手し、05年自身のホームページに公開。06年第40回吉川英治文化賞受賞。07年「シベリアに逝きし人々を刻す―ソ連抑留中死亡名簿―」を自費出版、09年、第12回日本自費出版文化賞大賞を受賞した。



 Q 日本自費出版文化賞大賞の受賞、おめでとうございます。7月18日、東京で表彰式が行われましたね。

 こういう賞を受賞するとは思っていなかったので、嬉しいですね。応募総数はおよそ650点あったそうです。日本自費出版文化賞は、地域文化、個人誌などいろんな部門賞があって、その中で大賞には、全選考委員一致で私が選ばれたそうですから、嬉しい限りです。派手な賞でないのがかえっていいですよ。質素でこぢんまりとした感じで。
 もうひとつ嬉しかったのが、私が上京すると聞きつけて、かつての中学校の教え子たちが集まってきてくれたことです。授賞式の翌日、ホテルで昼食会を開き、東京近郊に住む教え子たち計16人が祝ってくれました。全員が昭和22年(1947)生まれの団塊の世代です。すでに、新聞報道などで私のことを知っていたのでしょう。真っ先に質問されたのが「どうして、先生は70歳になってからシベリア抑留の死亡者名簿を作り始めたのですか」というものです。そこで、名簿をつくることになったきっかけ、そのためにパソコンを購入したこと、また、名簿の確認作業が難しかったことなどを説明しました。教え子たちは「すごいわね」「さすが、先生」と、充分すぎるほどねぎらってくれました。会社勤めの教え子のほとんどがすでに定年を迎えていて、「俺も先生を見習って第二の人生を頑張らなくちゃ」「きょうは元気をもらった」などと次々、声をかけてくれました。
 私は忘れていたのですが、かつて教壇で「退職したらシベリア関係の本を出す」と言ったことがあったみたいで、教え子の一人がそれを覚えていて「新聞記事で先生の名前を見つけたとき、『ああ、やっぱりな』と思った」なんて話も飛び出しました。

 →次ページに続く(最初は抑留記に挑戦した)

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