2009年10月22日
| 吉井 妙子 | スポーツジャーナリスト | 経歴はこちら>> |
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読売新聞のスポーツ面に長期連載されていた「日本の100年」がこのほど終了した。「過去」あるいは「歴史」という無機質な言葉で蓋をされてしまうようなかつてのスポーツシーンに、血と肉、そして息遣いを与えて現代に甦らせたこの連載は、「よくもまあこれほど微細に昔のエピソードを拾ってくるもんだ」と呆れさせるほど秀逸だった。
「日本の100年」は、今年1月から計7部、164回にわたって掲載され、今月14日付けで終わった。毎朝、この連載を読むことが、私の目覚めのスイッチにもなっていたので、連載が終了してしまった今は面食らっている。
夕刊の楽しみは日本経済新聞に連載されている「駆ける魂」。一般紙がスポーツ選手の人物像にスポットを当てるとなると、どうしても誰もが知っている有名選手を取り上げざるを得なくなるが、この連載にはトップ選手から無名の市民ランナーまでが登場する。書き手は取り上げる選手によって違っているものの、選手に対する目線が常に一緒で、後味がいい。
「駆ける魂」には選手の家族が多く登場する。家族の理解やサポートがなければ、競技生活を続けることは不可能であるため、読者にとっては興味のあるところだ。
○石川遼の礼儀正しさと母の気遣い
このところ、ゴルフの石川遼が活躍するのに比例するように、父親が各種メディアでクローズアップされている。確かに、18歳にしてトッププロと称されるまでに導いたのは、父親の指導の賜物だろう。しかし、あの爽やかさ、腰の低さは、父親というよりはむしろ、母親から学んだものではないかと思ったことがあった。
あるパーティで石川の母親と会った。母は、試合でそのパーティに出席できない石川の代理として顔を見せたのだが、始終、楚々として奥ゆかしく、目立たないように目立たないようにと周りに気を遣っていた。そんな姿を見ながら、石川の礼儀正しさは、家庭内での母親の言動に大きく影響されているなと確信したのである。
トップ選手の子供時代をクローズアップされるとき、必ずと言って良いほど父親が登場するが、素敵な母娘も少なからずいる。私がチャーミングな親子関係だなと思ったのは、上村愛子、荒川静香さん、杉山愛さんの母娘である。
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