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2009年10月07日

歌田 明弘 コラムニスト 経歴はこちら>>

あとになってわかってきた「革命」(1/5)

 どうやら日本にちょっとした革命が起こったらしい。「革命」というと、フランス革命だとかフィリピンの激しい政権交代を思い浮かべるが、革命だったのかどうかがあとになってだんだん明らかになってくる、という不思議な革命が起こりつつあるようだ。

 総選挙前まで、自民党でも民主党でもそんなに変わりはない、と思っていた。自民党も民主党も、右から左までいろいろな考えの人の寄り合い所帯で、だとすると、結局のところ大した変わりはないと私も含めて多くの人は高を括っていたのではないか。

 朝日新聞が東大とやった合同調査からは、民主党候補者のほうが少しリベラルな傾向が見てとれたが、人間が多数集まってその平均値をとれば多少の違いは出る。そのことが具体的な政治においてどのような意味を持つかまではわからなかった。

   ただ私は、少し「懸念」は持っていた。マニフェストにもとづく選挙は、ほとんどの識者が褒めていたけれど、こうやってパッケージ化された政策が「選挙で認められた」ということで推し進められたら、どうなるかと思ったのだ。それで選挙前に本欄で、「なぜ政策は“パッケージ購入”なのか」と、パッケージ化されたマニフェスト選挙に対する疑問と自分たち有権者がとりうる対処策を書いた。

 この文章の意味は、いまのほうがわかってもらえるのではないだろうか。
 「マニフェストを掲げた選挙で勝ったのだから」ということで民主党が政策を推し進めようとして、メディアを筆頭に困惑している人がかなりいる、という状況が現実に生まれている。
 現段階では、不幸なことになるかどうかはわからないので、不幸なことに、というのは適切ではない。しかし少なくとも、懸念していたことが起こりうる潜在的な可能性があることはかなり明らかになったように思われる。

○こぞって「公約を守るな」の声

 その一方、新政権に対する支持率が高いことから見ても、こんなに変わることができるのであれば、もっと早く政権交代すればよかったと思っている人は多いはずだ。「大して変わらない」と思っていたことがどうやら誤りだった、そう思い始めた人も少なくないだろう。私もその1人だ。思っていた以上の変化が起こりそうなので、不安はあるが、期待も大きい。

 選挙後、驚いたのは、新聞がこぞって「マニフェストを守るな」という声を上げ始めたことだ。

  →次ページに続く(「豹変せよ」の繰り返し)

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