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2009年06月24日

歌田 明弘 コラムニスト 経歴はこちら>>

たかが世論調査、されど世論調査(1/5)

 「1億総中流」の時代は遠く去り、日本人ひとりひとりの考えや嗜好はさまざまになった。同じ職場に通っていても、正社員と非正社員では、立場も思いも異なっている。

 また、バブルを経験している中高年と、日本経済の低迷期に社会に出た氷河期世代との意識の差も大きい。
 さらに、ネットで積極的に情報発信しているヘビー・ユーザーとそうでない人の意識の違いも大きい。両方の世界を行き来しながら仕事をしている私は、そのことにもまたびっくりさせられる。

 たとえば、「匿名の情報発信についてどう思うか」は、ネットでしばしば激しい議論を呼んできた。「実名で情報発信すべきだ」という意見は、匿名での情報発信者が大半のウェブでは猛反発される。しかし、たとえば大学などで尋ねると、匿名の情報発信には問題が多いと感じている学生が多い。ネットの内と外では「常識」が異なっている。

 日本の社会は、このようにまったく異なる「常識」が存在する多層化した分裂社会になってきた。

 マスメディアの機能の一つには、ともすればバラバラになりかねない社会の構成員に同じ共同体に属していることを感じさせ、解体を防ぐということがある。考えが同じにならなくても、課題のありかを感じさせることができるし、同じテレビ番組を見てそれが話題になるだけでも一体感は出る。

○メディア通じた「共通の問題意識」持ちにくい時代

 しかし、テレビ離れ、新聞離れが進み、テレビよりもオンライン動画、新聞・雑誌よりもケータイという人びとが出てきて、共通の問題意識が持ちにくくなってきた。
 こうした流れはもはや止めようがないと思われるが、そうしたときにさまざまなメディアで繰り返される「世論調査」は、興味深い機能を果たし始めているように思われる。

  →次ページに続く(鳩山氏か西川氏か、の調査)

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