2009年11月17日
| 森信 茂樹 | 中央大学法科大学院教授 | 経歴はこちら>> |
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他方で、最初から説明者に感情的な口調で迫る仕分け人も見受けられた。役人たたきのパフォーマンスをしようという魂胆の透けて見える発言は見苦しい。役人側は、自らに与えられた仕事として、制度や予算要求の説明をしているのであって、彼ら自身が天下りや利権と結び付いて事業を作りだしている、という見方は一方的だろう。これからは、仕分け人の質も問われる。
○マニフェストも事業仕分けを
政策決定の在り方を根本から変える可能性を秘めた「事業仕分け」だが、仕分け作業が終われば政治の決断となる。3兆円は最低限の削減額だ。各省に配属された政務3役は、仕分けに呼応した対応が必要となり、政務3役の真の資質が試されることになる。
それにしても、子供手当、高校の費用実質無料化等のマニフェストの「事業仕分け」はなぜ行わないのだろうか。とりわけ子供手当は、初年度2.7兆円、次年度以降は5.5兆円という巨額の財源を必要とする。
給付対象世帯に所得制限を設けない理由は何か。少子化対策なら、待機児童対策のための保育園建設等との効果の比較は行うべきではないか。マニフェストを掲げて選挙を勝ち抜いたこの夏の時期と比べて、税収の落ち込みは予想以上であることが判明した。巨額の財政資金の必要となる子供手当に所得制限を付けることの是非を「事業仕分け」で民間人に問いかけるべきだ。今からでも遅くない。
→あす(18日)の新聞案内人は、作家・編集者の森まゆみさんです。