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2009年06月16日

森信 茂樹 中央大学法科大学院教授 経歴はこちら>>

世論は成熟した?(1/3)

 6月9日の経済財政諮問会議は、新たな財政健全化目標で合意した。新たな目標として、国・地方の債務残高のGDP比を2010年代半ばにかけて安定化させ、20年代初めには、安定的に引き下げるというものだ。

○新たな財政健全化目標の提示

 この達成化のため、プライマリーバランス(基礎的財政収支)について5年以内の半減、10年以内の黒字化という中間目標もあわせて合意された。今後は閣議決定される「骨太の方針2009」に向けて最終調整が行われる。

 経済情勢が最悪期を脱したところで考える必要があるのは、いわゆる出口戦略である。世界的に同時財政拡大策が行われていることから、財政赤字を懸念した長期金利の上昇が始まっており、放置すると企業や個人の借り入れ、住宅金利に大きな影響を及ぼし景気回復の芽を摘んでしまう。

 これまでわが国の財政赤字が金利上昇に結び付かなかったのは、国内の豊富な貯蓄でファイナンスができたからだが、高齢化で国内貯蓄が急減し、日本は既に世界的に見ても貯蓄率が低い国となっている。さらに輸出の落ち込みによる経常収支の黒字幅も急減している。
 そのような状況下で大量発行される国債のファイナンスには、外国投資家に頼らざるを得なくなる。そのためには、信頼のおける財政目標を構築し、政府の決意を市場に示す必要がある。目標のない国の国債を買うほど世界の投資家は甘くないからである。

  →次ページに続く(3紙3様の社説)

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