2009年03月18日
| 森信 茂樹 | 中央大学法科大学院教授 | 経歴はこちら>> |
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雇用情勢が大幅に悪化するなかで、欧州諸国を範にとった様々な雇用対策の導入論が盛んだ。とりわけ話題となっているのがワークシェアリングである。
各紙とも、オランダ等欧州諸国のワークシェリングの導入が、労働者の所得を補てんするようなさまざまな公的支援策とセットで行われたことを引き合いに出し、我が国でも、公的支援が必要であることを指摘している。
○ワークシェアリングは高率消費税で裏打ち
私自身も、欧州のほとんどすべての国に導入されている、「勤労税額控除」(勤労して一定の所得を稼ぐとそれに応じた税額控除を与えることにより、勤労意欲を高める効果を発揮している勤労インセンティブ政策で、先般の税制改正法の附則で検討が明記された給付付き税額控除の一種)がワークシェアリングには有効であると考えており、あちこちでその旨の提言をしている。
しかし、その際に気をつけるべきことが一つある。それは、欧州の極めて手厚い雇用政策は、高率の消費税によって裏打ちされているという事実だ。たとえばドイツ、オランダは19%、フランスは19.6%、デンマークにいたっては25%の消費税を導入している。このことを意識せず、単純に制度を比較する報道は、結局ないものねだりをしていることになる。
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