2010年01月06日
| 田中 早苗 | 弁護士 | 経歴はこちら>> |
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正月恒例の幼なじみたちとの宴会。今年の話題のメーンテーマは、「老い」だった。
友人は、夫と子どもに先立たれた一人暮らしの親戚の話。正月、訪ねたら、認知症が疑われた。今後、どうしたらいいのだろうと…。
私は、知人の身寄りのないお年寄りが入院したときの経験から、医療と老いについて話をした。それは私たちも「行く道」。正月早々、まじめに語り合ってしまった。
朝日新聞は正月から「ケアのかたち 超高齢社会に挑む」を、日本経済新聞は年末から5日まで「老いを生きる」と題し、シリーズを組んだ。老いの問題は、誰しもが考えざるを得ない時代になった。
○夫婦が互いの認知症に気づかない
日経のシリーズでは、老人が老人を介護する「老老介護」から、同居する高齢者2人がともに認知症患者という「認認介護」が生まれていると、ある高齢者夫婦を取り上げている(12月30日)。
夫婦2人で暮らしていながら、互いの認知症に気が付かないのであるから、ましてや、私の友人の親戚などのように一人暮らしであれば、自分で認知症かどうか判断がつかないであろう。
そもそもアルツハイマーは、自分が病気であるとの認識も失われる。医師が「忘れっぽくなったことで生活上困ったことがありますか」と質問しても、「全然困っていません」などと答える。道に迷った場合でも、保護されたときは電話番号も答え、住所も言える。ただ、道に迷っても電話をするといったことはできない。つまり、個々の知識は保たれているが、それを利用できないという(吉川徹朗 「本人の同意」―家庭裁判所調査官の視点から 判例タイムズ1030号73頁)。
早めに認知症に気づくようにするためには、高齢者向けの定期健康診断に認知症検診も組み入れるような制度設計が必要なのかもしれない。
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