2009年03月24日
| 田中 早苗 | 弁護士 | 経歴はこちら>> |
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「真相報道バンキシャ!」の虚偽証言報道問題の責任をとり、日本テレビ放送網の社長が3月16日、辞任した。
問題の番組では、岐阜県が工事代金を水増しして発注し、今も裏金を作っているとする元建設会社役員の虚偽証言を鵜呑みにしてしまったという。すでに、NHKと民放でつくる第三者機関「放送倫理・番組向上機構」(BPO)の放送倫理検証委員会で審理することが決まっている。
2007年、関西テレビの「発掘!あるある大辞典Ⅱ」が、納豆ダイエットに関して捏造番組を放送していたことが発覚した。関西テレビは、弁護士らの外部調査委員会を自ら発足させ、調査し、検証番組を放送した。
他方、日本テレビは、やっと22日になって、社内検証し、番組審議会で集中審議し、放送倫理検証委員会の結果を待って、検証番組を放送する意向を発表した。もっと早く、日本テレビが社内検証することを明らかにしていれば、BPOでの審理入りは避けられたのではあるまいか。
○「虚偽証言」逮捕の必要はあったか
この問題、日本テレビが証言の裏付け取材を怠った責任は当然責められるべきであろう。だが、それとは別に気になる点がある。岐阜県警が、虚偽証言をした元役員を偽計業務妨害容疑で逮捕していることだ。「報道での証言が刑事事件に問われる極めて異例の展開」(17日付け毎日社説)であるというのだ。
確かに、この報道を受けて岐阜県庁は大掛かりの調査をし、虚偽の証言によって業務に支障が生じたというが、仮に、業務上の損害が生じたのであれば、損害賠償で被害回復をする方法もあり、あえて刑事事件として取り上げる必要があったのだろうか。
→次ページに続く(当局の恣意で立件左右?)