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2009年10月13日

水木 楊 作家、元日本経済新聞論説主幹 経歴はこちら>>

「平成の三木武吉」は現れるのか(1/3)

 麻生太郎前首相の祖父が第45代、48-51代内閣総理大臣の吉田茂であることは周知の事実です。吉田は昭和29年(1954年)12月、「辞めろ、辞めろ」の大合唱の中、内閣総辞職して寂しく総理官邸を去った人物です。

 吉田政権は、いわば野垂れ死にの状態だったのです。総辞職はしませんでしたが、孫の麻生政権もまた総選挙で歴史的惨敗を喫しました。

 吉田政権の後を受けたのは、鳩山一郎でした。
 因縁の不思議というべきでしょう。鳩山由紀夫現首相は、鳩山一郎の孫であり、率いる政党名も(日本)民主党です。もし、何度かの変遷の後、いまの民主党の名が生まれなかったなら、そして前代表の小沢一郎氏が政治献金問題で辞任しなかったなら、祖父と孫とのこの再現劇はなかったことでしょう。

 それだけでは、ありません。吉田茂は昭和26年の日米安保条約の締結によって、親米路線を築きました。日本の防衛の根幹は米国に任せ、人やカネの資源を経済発展に集中する路線を敷設したことでも知られています。

 その後の鳩山政権は、米国とはやや距離を置き、日ソ国交回復を実現しました。その孫の鳩山現政権が日米の機軸を動かすとは考えられませんが、米国には「対等の関係」を唱え、「東アジア共同体」に向けて動くなど、それまでの自民党政権とはやや異なるスタンスを取り始めています。これもまた歴史の再現かもしれません。

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