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2009年11月09日

安井 至 (独)製品評価技術基盤機構理事長、東大名誉教授 経歴はこちら>>

拡大思考法で見えてくるエコ技術の本質(1/5)

 多くの環境技術が紙面を賑わすようになった。長らくこの領域で検討を行ってきた筆者にとって、望ましい状況になりつつあると言わなければならないのだろう。

 しかし、そう簡単には喜べない。いささか歪みが気になる部分も残っているように思う。環境技術リテラシーとでも言うべきものが欠けている。環境技術を評価する際に絶対に忘れてはならない拡大した思考法のいくつかが、なかば意図的に消されてように感じるからである。

 リテラシーとは、読み書きソロバン、といった程度の言葉であるが、ここでは環境技術をチェックする際に備えるべき基本となる思考法を意味すると思っていただきたい。今回2つの拡大思考法を挙げさせていただきたい。ライフサイクル思考法、そして、地球資源思考法である。究極的には、これらに地域思考法を組み合わせて持続可能思考法というものに行き着くのだが、これは、次のチャンスにでも述べてみたい。

 まず、ライフサイクル思考法である。ライフサイクルとはヒトであれば、生まれたときから、寿命が尽きるまでを意味する。しばしば揺りかごから墓場まで、と言われる。製品などの環境影響も、その製品の一生を考えて評価しなければならず、ある一時期だけ取り上げて評価しては行けないという思考法である。すなわち、原料として使われる資源の採取・採掘時から、製造、流通、使用、保守、廃棄というすべての段階を考慮すべきだということである。

 二酸化炭素排出量を削減しなければならない時代になり、自然エネルギーや自然素材の活用が課題になっている。そのため、プラスチックも化石燃料からではなく、植物を原料にして作ったプラスチック(バイオプラあるいは植物プラ)を使うことが先端的だという記事がしばしば掲載される。

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