「みんなと同じ」とは?

今日も皆さんに質問します。 皆さんにとって、「公平」とは何ですか。

文字から考えると、公が平らにすることという意味になります。つまり「みんなと同じ」という意味になるのではないでしょうか。では、何をもって「みんなと同じ」なすのでしょうか。今日は存在しているのが普通になっているものから、一緒に「公平」について考えていきたいと思います。

 安倍首相は19日、讀賣新聞のインタビューに応じ、生活必需品などの消費税率を低く抑える軽減税率について、2017年4月の消費税10%への引き上げと同時に同時導入を目指すことを明言した。(讀賣新聞)

普段、消当たり前のように消費税込みでモノを買っているとあまりピンとこないかもしれませんが、消費税は非常に「不公平な」税金と言われています。同じものを買ったら同じ額の税金を払うので、その人の所得の多寡によって税が所得に占める割合が変わる、逆進性の高い税金と言われています。その点を打開する施策として軽減税率が考えられました。食料品や医療品など生活に必須のものには税金を安くしたり、場合によっては税金をかけないことによって低所得者の税負担を抑えるというものです。外食など、ぜいたく品には高い税率が設定されている例もあり、主に北欧諸国で導入されています。北欧諸国では通常の消費税が20%を超えている例もあるようで、低所得者を守るための制度として定着しているようです。このようにこの制度の背景を考えると、軽減税率導入派の主張としては、毎日使うものの税金を抑え、所得の少ない人からの税収を抑え、多い人からは多く取ることによって公平を達成しようとするという考えがあるようです。

納得できる面もありますが、筆者は軽減税率には疑問が幾つかあります。まず、消費税は誰でも同じものを買えば、同じだけ税を払うので、税率が上がっても公平ではないかと考えているので、全員が使うものは税率を抑えて、高所得者が使うものだけ税率を上げることは不公平だと感じています。加えて、日本では初めての制度であるため、制度設計などの点で事務コストは膨大になるでしょうから、国の収益から事務コストを引かねばならず、制度が余計な出費を生むとも考えられます。軽減税率を導入しなくとも、この予算で低所得者を救済できるのではないかとも考えています。また、軽減税率を導入する品目とそうでない品目では今後の販売量に差が出ることから、政府と業界の癒着が発生し、正しい税制になされない可能性も考えられます。

税金をと通して「公平」について考えてきましたが、基準の置き方でその人の考える平等も変わってくるのではないでしょうか。人によっては差があっても公平だと考える人もいるかもしれません。皆さんは何をもって「公平」と考えますか。ご意見お聞かせください。軽減是率に関するコメントもお待ちしております。

参考記事:本日付讀賣新聞(東京14版)1,2,4面・同日付日本経済新聞(同版)1,3面

 

未分類